新たなパワーデバイス
2025-03-19 14:05:52

パワーデバイスの高周波特性評価システムを開発し、小型化へ貢献

画期的なパワーデバイス評価システムの登場



最近、国立研究開発法人の産業技術総合研究所(産総研)と株式会社テクノプローブ、及びキーサイト・テクノロジーが共同で、パワーデバイスの高周波特性を評価するための新しいシステムを開発しました。このシステムは、特に表面実装パワーデバイスに対応しており、高スイッチング周波数で動作するための精密な測定を実現しています。

高周波特性評価の必要性



パワーデバイスは、電気自動車や再生可能エネルギー、家電などさまざまな分野で広く利用されている半導体デバイスです。これらのデバイスは、効率的な電力変換と制御を可能にし、高スイッチング周波数での動作によって小型化が進むことが期待されています。特に、Sパラメータと呼ばれる高周波信号の反射や伝送特性を表す物理量が、こうしたデバイスの性能評価において重要な役割を果たします。

新システムの特徴



今回開発されたシステムの特徴は、特別なテストフィクスチャを必要とせず、さまざまな形状の平面電極を持つパワーデバイスのSパラメータを簡便に測定できる点です。従来の方法では、個別の形状に対して特注のテストフィクスチャを設計・製作する必要がありましたが、この新プローブを利用することで、プローブの設置だけで簡単に測定が行えるようになります。これにより、測定のコストと時間を大幅に削減することができるため、多くの研究者やエンジニアにとって利便性が高まります。

今後の展望と社会的意義



この技術は、2025年にアメリカで開催されるIEEE Applied Power Electronics Conference and Expositionで発表される予定です。産総研と協力した企業は、国内向けにはテクノプローブ、海外向けにはT Plus Co. Ltd.から新しいプローブとプローブステーションを販売開始する計画です。この技術の普及によって、高周波特性評価が一般化し、電力電子機器のさらなる小型化と軽量化が促進されることで、脱炭素社会への移行にも貢献することが期待されます。

まとめ



このパワーデバイス評価システムの開発は、未来のエネルギー効率化技術の重要な一歩です。高速スイッチングが可能なデバイスの普及は、さまざまな技術革新を引き起こすでしょう。今後の研究と技術の進展に注目が集まります。産総研とテクノプローブ、キーサイトの共同で進められたこのプロジェクトは、我々の生活をより快適に、安全にするための重要な一環として、今後も注視されるでしょう。


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