メタピアン 共同技研化学 無電解メッキ

共同技研化学株式会社（KGK）は、無電解メッキの前処理工程を大幅に簡素化できる画期的なプライマー（下塗り剤）「メタピアン」を開発しました。

「メタピアン」は、基材に塗布・乾燥するだけで高品質なメッキ層を形成できる高機能プライマーです。従来の無電解メッキでは、脱脂やエッチング、水洗など10～25以上の工程が必要でしたが、「メタピアン」は、わずか2工程で済むため、大幅な工程短縮を実現しました。これにより、生産性の向上だけでなく、環境負荷の低減にも大きく貢献します。

「メタピアン」は、ナノメートルサイズの微細な粒子で構成されており、沈殿しにくく分散安定性に優れています。そのため、樹脂やセラミックス、不織布などの非導電素材にも均一なメッキ層を形成することができます。さらに、330℃までの耐熱性を持ち、高温条件下でも密着性を維持します。

無電解メッキは、電気を使用せず、メッキ液に浸漬することでメッキを形成する技術です。3次元形状や異形曲面に対応できる他、厚みが均一で配線パターンへのメッキも可能です。「メタピアン」は、この無電解メッキ工程の前処理を大幅に簡素化することで、製造コストの削減や納期の短縮にも貢献します。

「メタピアン」は、電子機器や自動車、機能素材など、様々な分野への応用が期待されています。KGKは、「メタピアン」を積極的に提案していくことで、日本の製造業のさらなる発展に貢献していきます。

なお、「メタピアン」の価格は1kg数万円程度を想定しています。