常石造船が新時代のメタノール燃料船を建造
常石造船株式会社は、2025年4月16日に中国の常石集団(舟山)造船有限公司において、同社初のメタノール燃料を使用した5,900TEU型コンテナ運搬船の第1ブロックの搭載を完了しました。この船は、従来のコンテナ運搬船の中でも最大のサイズを誇り、20フィートコンテナ換算で5,915個のコンテナを保有することができます。冷凍コンテナもおよそ1,400個の搭載が可能で、急増する冷凍貨物需要に応える設計となっています。
環境への配慮
この運搬船は、カーボンニュートラルを目指すため、グリーンメタノールを燃料としています。主機だけでなく、搭載される現代重工製のHiMSEN engine(8H32DF-LM)発電機もメタノールを燃料にすることが可能です。この技術革新により、全体としてのCO₂排出をゼロにすることを目指しています。また、大容量の陸電供給システムを備えており、港での停泊中は発電機を停止させることで、さらにゼロエミッションに近づくことができます。
省エネ技術の導入
今回は、常石造船が独自に開発した省エネ技術MT-FASTを導入しています。この技術は、プロペラ前方に複数のフィンを取り付けることで、プロペラが作り出す旋回流によるエネルギーロスを回収し、約4%の燃料削減を実現します。加えて、大容量の軸発電機の採用により、燃費性能にも優れるという特長があります。
常石造船の展望
常石造船の社長である奥村幸生氏は、今後もカーボンニュートラルを実現するためのメタノール燃料船の実用化に向けて取り組んでいくと強調しています。新たな技術や環境への配慮を兼ね備え、持続可能な社会を作るための努力を続ける姿勢が伺えます。常石造船の新型メタノール燃料船は、その性能と環境への配慮から、今後注目されるプロジェクトとなるでしょう。
会社情報
常石造船株式会社は、広島県福山市を拠点に、造船・海運業を展開し、国内外での船舶建造及び修繕を手がける企業です。1917年に創業し、現在では中国やフィリピンの工場を持ち、様々なタイプの船舶を建造しています。今回のプロジェクトにより、常石造船はその技術力の向上とともに、環境問題への責任を果たす企業としての地位を確立しつつあります。
公式魚類は、
こちらからご覧いただけます。これからの常石造船の活躍に期待が高まります。