日本のCIOの現状
2021-05-26 13:00:05

日本のCIOの準備不足:デジタルトランスフォーメーションの今後と課題

日本のCIOの準備不足:デジタルトランスフォーメーションの今後と課題



ジェンパクトは、マサチューセッツ工科大学スローンCIOシンポジウムとの共同で実施した「CIOを対象としたデジタルトランスフォーメーションに関する調査」の結果を発表しました。この調査は、2021年3月に実施され、世界各国のCIOおよびテクノロジーリーダー500名(日本在住者50名を含む)を対象としています。

調査結果の概要


調査の結果、日本のCIOの約62%が、自社が大きなビジネス・ディスラプションに耐えられる準備が整っていないと回答しました。それにもかかわらず、パンデミック後の成長に必要な態勢が整っていると答えたのは40%以下に留まっています。この結果から、デジタルトランスフォーメーションを推進するための投資が行われている一方で、実際の準備状況は課題が多いことが浮き彫りになりました。

CIOの役割とその影響


調査では、CIOやテクノロジーリーダーの中で、変革を促す3つの役割が確認されました。「パイロット(pilots)」は変革をリードし、「共同パイロット(co-pilots)」がそれを支える一方で、「エンジニア(engineers)」は実行に専念しています。日本のCIOの中で、戦略的に変革を推進するパイロットの割合はわずか26%であり、半数以上が共同パイロットとして働いています。

また、調査結果からは、デジタルトランスフォーメーションを実施する上で、CIOの適切な行動と能力がビジネスの成否に大きく影響することが明らかになりました。クラウド移行やプロセス自動化、AIや機械学習の導入に力を入れたCIOが、ポストパンデミックへと柔軟に適応できています。

課題と未来展望


ジェンパクトのチーフ・デジタル・オフィサーであるサンジェイ・スリバスタバは、「CIOの役割は急速に進化しているが、全てのCIOが同じように進化しているわけではない」と警鐘を鳴らしています。特に、変革を担うCIOが経営陣と連携し、企業のレジリエンスを高めることが求められています。

調査では、CIOがCEOアジェンダに影響を与える重要性も浮き彫りになっています。成功したCIOは、CEOと定期的にミーティングを設け、その関係を築くことで、ビジネス戦略にテクノロジーを生かしています。

さらに、日本のCIOの98%がデータに基づいた意思決定の重要性を認識しており、データドリブンな組織作りが成功に必要だと強調しています。しかしながら、人事部門への投資は依然として低迷しており、従業員の健康やウェルビーイングに対する配慮が欠如している状況です。

調査結果からは、CIOが顧客体験(CX)と従業員体験(EX)をつなぐ重要な役割を担っていることも示されています。デジタル化に伴い、従業員が新しい環境に適応することが、顧客体験向上の鍵となります。

結論


日本のCIOは現在の瞬間において、大規模なビジネス・ディスラプションに直面しています。デジタルトランスフォーメーションを進めるための準備が不足している現状は、今後の企業の成長に重大な影響を及ぼす可能性があります。CIOがリーダーシップを発揮し、業界の進化に遅れずについていくことが求められています。

さらなる詳細な調査結果は以下からダウンロードできます。
調査結果の全文をダウンロード

会社情報

会社名
ジェンパクト株式会社
住所
東京都千代田区丸の内1-6-5丸の内北口ビルディング
電話番号
03-6688-7306

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