災害時の新たな備え『UNLEASH防災カード』
近年、地震や豪雨といった自然災害が頻発する中、特に医療的ケアを必要とする子どもを抱える家庭にとって、災害時の備えは非常に重要な課題となっています。そんな中から生まれたのが、特定非営利活動法人アンリーシュが開発した『UNLEASH防災カード』です。このカードは、家族がいないときでも必要な医療情報を確実に伝達し、支援をスムーズに行えるように設計されています。
背景:不安を抱える当事者の声
医療的ケアを受けている子どもを育てる家庭では、次のような不安が常に付きまといます。
- - 情報の分散:医療情報がバラバラに整理されていて、緊急時にはすぐに取り出せない。
- - 説明の困難性:混乱の中で体調やケア手順を、初対面の支援者に説明する余裕がない。
- - 不在時の恐怖:親が怪我をした場合、子どもは誰に守られるのかという不安。
このような声に応える形で開発された『UNLEASH防災カード』は、家族の代わりに必要な情報を確実に伝えるためのツールです。
カードの特徴
1. 実用的な設計
このカードには、支援者が最も必要とする「病名」「使用している医療機器」「緊急連絡先」などが一目でわかるように厳選して記載されています。災害時には様々な場面での迅速な対応が求められるため、その情報が即座に伝わる構造が求められます。
2. 誰でも使えるラインナップ
『UNLEASH防災カード』には、二つのバージョンがあります。
- - 当事者用:医療的ケアを必要とする子ども向けで、詳細な医療情報を網羅。
- - 一般・支援者用:持病やアレルギー情報、避難場所の情報を記載し、支援する側も備えとして持ち歩くことができます。
ユーザーの声
実際に利用している家庭からは、「これがあれば、娘の状態を簡単に伝えられるので心強い」といった好意的な反響が届いています。また、「夫もこのカードを見て、必要なケアの内容を理解できるようになり、家族全員で安心感を得られるようになった」との声も。これにより、家族全体での備えが進んでいるといいます。
デザインの意義
このカードのデザインは医療とケアの両方を象徴する「M」と「C」のロゴが特徴。デザインへのこだわりは、当事者や家族の思いを反映したものです。アートディレクターの河東梨香氏は、「このカードが助け合いのきっかけになれば」とのメッセージを込めています。
展示会での販売
この『UNLEASH防災カード』は、2025年11月29日(土)と30日(日)に開催される「第6回 関西キッズ機器展」で初めてお披露目されます。また、全国の皆様にも利用していただけるよう、ECサイトでの販売も予定されています。
お問い合わせ
本製品についての詳細は、NPO法人アンリーシュの公式サイトやメールにてお問い合わせください。安心・安全な備えのために、『UNLEASH防災カード』をぜひご利用ください。