NTTグループが東南アジアへの新たな投資ファンドを設立
NTTグループは、東南アジアの有望なスタートアップと連携を強化するための投資ファンド『Synexia Ventures』を設立することを発表しました。本ファンドは、2025年12月15日を予定しており、シンガポールを拠点としています。
この新しいファンドの設立は、NTTドコモ・ベンチャーズ(NDV)とNTTファイナンスの協力によって実現されます。ファンドの規模は1,000万米ドル(約15億円)で、シンガポールのKK FundからKuan Hsuがファンドマネージャーとして就任します。彼は東南アジアでの豊富な経験を持ち、NTTグループと密に協力しながら投資活動を推進します。
東南アジアは、約7億の人口を抱え、急速な経済成長を遂げていますが、その一方で社会課題も抱えています。多くのスタートアップが、これらの課題を解決するために動いています。NTTグループは、このエリアでの事業展開を強化するため、これまで実施してきたさまざまなプログラムを通じて、革新的なビジネスモデルの構築を目指しています。
NTT Startup Challenge
これまでNTTグループは、2017年から2020年にかけて東南アジアのスタートアップとの協業推進プログラム『NTT Com Startup Challenge』を実施してきましたが、2024年度からはこのプログラムが拡大し『NTT Startup Challenge』として、NTTグループ全体で新たに共同開催されることが決まりました。
この新たな取り組みは、NTTグループの各社が持つ異なる知見や技術を融合させ、新たなビジネスアイディアを生み出すことを目的としています。『Synexia Ventures』は、この流れをさらに加速させるものです。
ピッチコンテストも開催
2025年11月11日には、インドネシア・ジャカルタで『NTT Startup Challenge Pitch Day』が開催されます。このイベントには、約1,200社のスタートアップが参加し、NTTグループとの連携に興味のある企業が自らの事業モデルをプレゼンテーションします。これは、日系企業主催の東南アジアのピッチコンテストとしては、最大規模となります。
当日は、選される10社が発表され、それぞれがNTTグループとの協力案を示します。また、イベントを通じて、Synexia Venturesの設立が正式に宣言され、東南アジアのスタートアップエコシステムへの貢献が期待されています。
未来のビジネスモデルの創造
NTTドコモ・ベンチャーズとNTTファイナンスには、この新ファンドを通じて、東南アジア市場でのさらなる事業展開が期待されています。スタートアップとの協業を通じたオープンイノベーションにより、新たな価値が創造されることでしょう。これにより、NTTグループはデジタル時代におけるリーダーシップを強化し、持続可能な未来を目指します。
NTTグループの動きは、今後の東南アジア市場にとって、大きな意味を持つでしょう。業界の打破や技術革新を促進することで、社会問題の解決に貢献することが期待されます。