富士山の麓から五合目までを結ぶ「富士スバルライン」の自動運転EVバス実証運行が、グリーン電力証書を活用し、カーボンフリー化を実現します。この取り組みは、環境価値プラットフォーム「グリーンチケット」を運営する株式会社エナーバンクと富士急グループの共同プロジェクトです。
株式会社エナーバンクは、富士急グループのレジャー施設「さがみ湖MORI MORI」に設置された太陽光発電設備由来の環境価値をグリーン電力証書化しました。この証書を活用することで、富士スバルラインで行われる自動運転EVバスの実証運行で発生するCO2をオフセットし、実質ゼロ排出を実現します。
グリーン電力証書とは?
「グリーン電力証書」は、再生可能エネルギーの環境価値を可視化し取引する仕組みです。企業や自治体は、発電設備を持たなくても、グリーン電力証書を購入することで、再生可能エネルギーを使用したとみなすことができます。
富士スバルライン自動運転EVバス実証運行について
富士急グループは、持続可能な地域社会の実現を目指し、自動運転EVバスの実証運行を積極的に推進しています。今回の実証運行は、富士吉田市内の公道「富士みち」を中心とした市内を循環するルートに加え、新たに富士スバルラインルートが加わり、2つの走行ルートで行われます。
この実証運行は、国土交通省の「地域公共交通確保維持改善事業補助金(自動運転社会実装推進事業)」の採択を受けており、少子高齢化や運転士不足といった課題解決を目指すとともに、富士山のオーバーツーリズム対策や脱炭素化による環境保全にも貢献します。
自動運転EVバスの実証運行で目指すもの
今回の実証運行では、自動運転レベル4を見据え、自動運転システムと遠隔監視システムを搭載した新型の自動運転EVバスが使用されます。運行に関わる経営面や技術面、社会受容性を検証し、2025年度における自動運転レベル4の社会実装を目指しています。
環境価値プラットフォーム「グリーンチケット」
株式会社エナーバンクは、環境価値プラットフォーム「グリーンチケット」を通じて、再生可能エネルギーの普及促進と脱炭素化社会の実現に貢献しています。「グリーンチケット」は、再生可能エネルギー由来の環境価値を誰でも簡単に取引できるプラットフォームです。
今回の富士スバルライン自動運転EVバス実証運行におけるカーボンフリー化は、「グリーンチケット」が持つ環境価値を社会実装する取り組みの一例です。今後、再生可能エネルギーの利用拡大と脱炭素化社会の実現に向けて、更なる取り組みを進めていく予定です。