千住スプリンクラーがシカゴ近郊に工場を新設
千住スプリンクラー株式会社が、米国イリノイ州ウィーリング市にグループ会社であるSenju America Inc.の第2工場を利用して新たに自社工場を開設しました。この工場では、住宅向けのコンシールド型スプリンクラーヘッド(型式:RC-RES)の製造が行われ、A6月からの出荷開始を予定しています。
シカゴ工場開設の背景
同社は1990年代から米国市場向けにスプリンクラーヘッドの販売を行い、2015年にはカリフォルニア州アーバインに子会社を設立して市場シェアを拡大させてきました。現在では、千住スプリンクラーの売上の約3分の1が米国事業から得られています。
しかし、2025年から導入される相互関税措置により輸入品のコストが増加することが懸念されていました。そのため、安定した供給と競争力のある体制を構築する目的で、現地生産へシフトすることを決定しました。新工場では自動化組立装置を導入し、人員を最小限に抑えつつ高品質な製品を安定的に生産できる体制を整えました。事前に行われた現地認証機関による検査も無事に通過し、市場投入の準備は整いました。
シカゴ工場の概要
新工場の名称は
Senju America Inc. 第2工場 です。所在地はウィーリング市で、シカゴ・オヘア空港から車で約20分の距離にあります。主に住宅向けのコンシールド型スプリンクラーヘッドを月産で10万個生産する能力があります。工場内の従業員数は4名と少数での運営ですが、高度な自動化により効率的な生産が期待されています。
製品RC-RESの特長
この工場で製造される
RC-RESは、天井に隠されるフラットタイプのスプリンクラーヘッドです。カバープレートの形状は3種類に用意され、インテリアに配慮しつつ迅速な熱感知と散水能力を兼ね備えています。特に直径68mmのコンパクトな製品は住宅に適しており、複数の建築基準に対応した設計となっています。
国際基準に適合した製造
RC-RESは、NFPA 13D(一・二世帯住宅)、NFPA 13R(4階建て以下の集合住宅)、NFPA 13(各種用途建物の住宅部分)に適合しており、cULus認証およびNSF/ANSI/CAN 61・372を取得しています。これにより、製品は高い安全性と性能を保証されています。従来の岩手県の丸森工場での製造から移行することで、供給の安定性が向上すると共に、納期短縮を実現します。
上野社長のコメント
代表取締役社長の上野昌章氏は、「米国は当社にとって最も重要な市場であり、今後の成長のためには現地製造が不可欠です。シカゴの新工場は、関税環境の変化に対応した緊急対応の一環であると同時に、お客様に迅速かつ安定して製品を届けるための長期的な投資です。千住スプリンクラーが培った技術を、米国市場でも提供できることに誇りを感じています」と語っています。
今後も千住スプリンクラーは、米国市場でのさらなる成長を目指し、製造能力の拡充や品質向上に努めていきます。
会社概要
千住スプリンクラー株式会社
【設立】1974年4月8日
【所在地】東京都足立区千住橋戸町23番地
【事業内容】消火装置用スプリンクラーヘッドの製造販売、アラームバルブや一斉開放弁の製造販売など。
【URL】
千住スプリンクラー株式会社の公式サイト
新たに設立された工場を通じて、千住スプリンクラーは米国国内での存在感を一層強化し、消火用スプリンクラーのリーディングカンパニーとしての地位を確立していくことでしょう。