奇跡の酒蔵復活!
岩手県一関市にある老舗酒蔵、世嬉の一酒造株式会社が、イタリアのミラノで開催された『ミラノ酒チャレンジ2024』において、純米酒部門で『特別純米酒世嬉の一』がプラチナ賞を、スパークリング部門で『スパークリング世嬉の一』がシルバー賞を受賞しました。この快挙は、41年ぶりに自社製造を開始した酒蔵の努力の賜物です。
復活への道のり
世嬉の一酒造は、1982年に二代目の急逝により一時倒産の危機に直面しました。その後、三代目が会社を存続させるため、共同醸造を選択し、様々な事業を展開してきました。2022年、四代目の佐藤航氏が清酒の自社醸造復活に取り組み、2023年には41年ぶりに自社製造の清酒をついに発売しました。
受賞したお酒の特徴
プラチナ賞受賞 お酒:特別純米酒世嬉の一
この純米酒は、特約農家から調達した五百万石を使用しており、すっきりとした飲みやすさと豊かな香りが特徴です。料理との相性も良く、専門家たちから高く評価されました。価格は720mlで2000円(税込)です。
シルバー賞受賞 お酒:スパークリング世嬉の一
このスパークリング清酒は、画期的なタンク内二次発酵によって醸造されています。甘すぎず、自然な炭酸の爽快感を楽しめるこのお酒は、720mlで2200円(税込)です。
ミラノ酒チャレンジの意義
ミラノ酒チャレンジは、日本酒の魅力をイタリアに伝えるために2019年から開催されています。特に、イタリア料理とのペアリングの可能性を探求することが目的です。審査は、酒ソムリエによるテイスティング、シェフとのフードペアリング、デザイン審査という3つのカテゴリーで行われます。
世嬉の一酒造の今後の展望
受賞を受けて、世嬉の一酒造のスタッフは更なる清酒製造への情熱を新たにしています。地元酒の復活を目指し、地域の皆さんが誇れる酒造りを追求していく意向を示しています。
会社概要
世嬉の一酒造株式会社は、大正7年に創業し、地域に根ざした酒造りを行っています。社名の由来は、閑院の宮様が訪れた際に語られた言葉に基づいています。2022年の苦境の中、未来を見据えた挑戦として、自社工場を設立し、清酒の復活を果たしました。今後も地域の風土を反映した豊かな酒造りに力を入れていくことでしょう。
世嬉の一酒造が日本の酒文化を世界に広げる日も近いのかもしれません。この酒蔵の復活と理念、そして受賞を通じて、新たな挑戦が始まっています。