生命の歴史を彩る大絶滅の謎に迫る『ビッグファイブ大絶滅図鑑』

新刊『ビッグファイブ大絶滅図鑑』が登場

地球の歴史には、5回の大絶滅「ビッグファイブ」が存在していました。この度、そんな迫力満点のテーマを扱った新刊『ビッグファイブ大絶滅図鑑』が発売されました。本書では、生命と進化の謎に迫る内容が豊富なイラストとともに詳しい解説付きで展開されます。

監修を務めるのは、古生物学の権威であり、東北大学の名誉教授である海保邦夫教授。本書は子どもから大人まで楽しめるよう、漢字にはすべてふりがなが付いており、内容がわかりやすくパッケージされています。

豊富なイラストと解説

本書には、約137種類の絶滅した生物が紹介されており、川崎悟司さんが手掛けた美しいオールカラーのイラストが映えています。これらのイラストは、ポップなキャラクターとしても描かれていて、視覚的に楽しませてくれます。

例えば、最初の大絶滅が起きた「オルドビス紀」では、多様性に富んだ「カンブリア紀」の後、オゾン層が形成され、三葉虫などの有名な生物が賑わっていました。しかし、火山噴火による寒冷化やその後の温暖化、オゾン層の破壊が生態系に甚大な影響を与え、最後には絶滅に繋がったとされています。こうした文脈を通じて、過去の生物の繁栄と絶滅の背景が解き明かされます。

環境や絶滅原因の探求

オルドビス紀に続く「デボン紀」や「ペルム紀」では、それぞれに相応しい多様な生物たちが栄えましたが、これらの時代にも大絶滅が襲いかかりました。「三畳紀」では哺乳類の祖先が現れ、「白亜紀」には恐竜の黄金時代がありますが、全ての時代に必ず大絶滅の影が絡んでいます。

それではなぜ、これほどの生物たちは絶滅してしまったのか？　本書では各時代の環境や絶滅の原因を丁寧に解析し、最期の瞬間までを描写することで、読者に深く考えさせる要素を提供しています。生き延びた生物たちがどのように発展していったのかも詳しく記述されており、知的好奇心を引き立てます。