スマートフォン電波調査
2013-08-27 11:00:21
全国100駅で調査されたスマートフォンの電波状況と通信速度の実態
全国100駅で調査されたスマートフォンの電波状況と通信速度の実態
株式会社ICT総研は、8月27日に全国100駅で行われたスマートフォンの電波状況と通信速度に関する調査結果を発表しました。この調査の目的は、鉄道駅でのLTE(4G)エリア比率や通信速度の実態を明らかにすることにありました。調査は、JR、私鉄、地下鉄を含む全国の乗降客数上位100駅を対象に、駅のホーム、改札内通路、駅前広場の3つの地点で実施されました。
調査方法と実施概要
調査は、8月5日から20日の期間中に行われ、通信速度測定アプリ「RBB TODAY スピードテスト」を用いて、各地点で下り通信速度と上り通信速度を計測しました。各地点での測定は3回行われ、その平均値が結果として用いられました。繁忙時間帯を避けることで、より現実的なベストエフォート値を示すデータを得ることができたとされています。
調査結果の主な特徴
au Androidが全体のトップ
調査結果によると、auのAndroid端末はLTEエリア比率、下り速度、上り速度のすべてでトップの成績を収めました。驚くべきことに、298地点でLTEを受信でき、特に駅ホームや駅前広場では100%のLTEカバー率を記録しました。また、下り通信速度でも21.23Mbps、上り通信速度でも8.90Mbpsを達成し、他の端末と比べて優位性を示しました。
ドコモのXiの課題
一方で、NTTドコモの「Xi」はLTEエリア比率が93.0%で4位となり、特に改札内通路でのLTE比率が85.0%と低いため上り速度が3.58Mbpsと振るわず、多くのユーザーが求めるSNSやクラウドへの大容量データのアップロードには不十分とみなされました。
ソフトバンクの実績
ソフトバンクのAndroid端末は、下り速度では17.02Mbpsで2位を獲得したものの、LTEエリア比率78.7%で最下位でした。駅前広場では100%を記録したものの、他の地点では低下し、特に駅改札内通路では61.0%という結果に留まりました。上り速度も芳しくなく、全体として低評価となりました。
iPhone5の結果
auのiPhone5はLTEエリア比率97.0%で2位と健闘しましたが、下り速度は10.22Mbpsで最下位でした。ソフトバンクのiPhone5も比較的安定した結果を残し、上り速度は7.35Mbpsでしたが、改札内通路でのLTE比率で課題を抱えました。
今後の展望と期待
NTTドコモはLTEサービス「Xi」を2010年から開始していますが、auとソフトバンクは2012年にスタートしました。この調査結果は、各キャリアのエリア拡大の成果を示す重要なデータです。近日中には新しいiPhoneの発表が期待されており、その電波状況がどのように変化するかも注目されています。今後もICT総研は通信速度やつながりやすさに関するデータを定期的に提供し、ユーザーにとっての指標となる情報を発信していく方針です。
会社情報
- 会社名
-
株式会社 ICT総研
- 住所
- 東京都千代田区神田須田町1-4-4神田須田町ビル
- 電話番号
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03-6206-0941