NEDO Challenge: 新たな量子コンピュータの挑戦
NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)が、2025年3月から「NEDO懸賞金活用型プログラム」の第4弾として「NEDO Challenge, Quantum Computing “Solve Social Issues!”」を開始します。本プログラムは、量子コンピュータ技術を駆使して様々な社会課題の解決を目指すもので、量子コンピュータ分野では公的機関が懸賞金事業を行うのは初めての試みとなります。
1. NEDO Challengeの背景
NEDO Challengeの目指すところは、技術的な課題および社会的課題の解決に寄与する新しいアイデアを募集し、それをコンテスト形式で評価し、優れた成果には懸賞金を授与する形式です。これまでに行われてきた第1弾から第3弾では、衛星データ、リチウムイオン電池、バイオシグナルを利用した動きの解読といったテーマで多くの応募があり、注目を集めました。
2. 本事業の目的と特徴
今回の第4弾では、専門家のみならず社会課題に向き合う企業や個人から広く「課題自体」を募集します。これにより、量子コンピュータが持つ技術的な強みをどのように社会に適用できるかを探る機会を提供します。審査委員長として、大阪大学の藤井啓祐教授が就任し、厳正な審査を行います。そして、教育プログラムを介して、異なる分野の技術者を巻き込み、裾野を広げることを目指します。
3. 募集内容とスケジュール
NEDOは今回のプログラムで、2つの募集を行います。1つ目は「社会課題の募集」で、解決を急ぐ社会的な課題のアイデアを集めます。取得した課題に対して、QCがどのように適応できるのか、一緒に考えていく形になります。2つ目は「参入者募集」で、量子コンピュータに興味を持ち、これから学びたいと考える次世代の技術者や専門家を対象とした教育プログラムへの参加を募ります。これにより、数学やプログラミングスキルを学ぶ機会が提供されます。
4. 懸賞金の概要
本事業の参加者には多額の懸賞金が用意されており、各課題領域について優勝賞金は2千万円以上となる予定です。また、総額約2億円の懸賞金が見込まれており、審査員特別賞も授与される予定です。この取り組みにより、量子コンピュータによる革新が期待されています。最終的に、受賞者は2026年に発表される見込みです。
5. 参加方法と詳細情報
参加希望者は、2024年12月13日正午までに応募を行う必要があります。詳細な情報や応募方法については、専用サイトで確認できます。また、11月中旬にはオンライン説明会も予定されており、直接質問できる機会も設けられています。
6. 今後にも期待!
量子コンピュータは、従来のコンピュータが解決できないよう課題へのアプローチを可能にする技術です。本プログラムによって新たなアイデアが広がり、社会に貢献する多くの解決策が生み出されることに期待が寄せられています。NEDOの挑戦が、未来の社会にどのような影響を与えるのか、今後の動きが楽しみです。