難治性呼吸器疾患に新たな希望をもたらすEVerMed社
最近、難治性呼吸器疾患の根本原因にアプローチする新しい治療法の開発に挑む
EVerMed社が、
早稲田大学ベンチャーズ(WUV)から約2.5億円の資金調達を実現しました。EVerMed社は2024年4月に設立されたディープテック企業であり、東京都港区に本社を構えています。代表取締役を務める松田直人氏は、再生医療や創薬に関する豊富な実績を持つ注目の企業家です。
1. 会社概要と背景
EVerMed社は、
細胞外小胞(Extracellular Vesicle: EV)を用いて、特発性肺線維症(IPF)や慢性閉塞性肺疾患(COPD)といった難治性呼吸器疾患の治療法を研究・開発しています。難治性疾患に対する持続可能な治療の必要性が高まる中、同社の研究は大いに注目されています。
特に、EM社は東京慈恵会医科大学の藤田雄准教授との連携によって、長年の研究結果を活用し、疾患の根本的な治療の実現に向けた可能性を探っています。
2. EV医薬品とは?
細胞外小胞は、細胞が分泌するエクソソームなどの顆粒で、多様なタンパク質や核酸を含む生体成分です。これにより、細胞間での情報伝達を行うことが知られています。
EVerMed社が開発を進めるEV医薬品は、新たな創薬モダリティとして、複数の分子が同時に作用する可能性があり、加齢に伴う疾患などに対する新規な治療効果が期待されています。また、EVはヒト由来の天然成分であるため、生体適合性も高く、治療法としての安全性が増す点も利点です。
3. 難治性呼吸器疾患の現状と期待
特発性肺線維症(IPF)は、世界中で約80万人の患者がいるとされ、厳しい予後が課題です。現状では対症療法が中心であり、根本的な治療薬は存在していません。EVerMed社が目指す治療方法は、細胞間のコミュニケーションを利用して疾患の根本からアプローチするもので、痛みを軽減するだけではなく、病態の進行を食い止めることが期待されています。
4. EM社の研究成果とパイプライン
EVerMed社のパイプラインには、特発性肺線維症治療薬EM-001と、慢性閉塞性肺疾患治療薬EM-002の2つがあります。特にEM-001に関しては、杏林製薬との販売ライセンスオプション契約が結ばれ、今後の開発が期待されます。
特に今回の資金調達によって、さらなる研究と開発が促進され、効果的な治療法の実現に向けた弾みがつくことが目指されています。
5. 終わりに
難治性呼吸器疾患に対する新しい治療法の市場は、今後も拡大する見込みです。EVerMed社の取り組みが成功すれば、患者にとって過去には期待できなかった未来を切り開くファーザーとなるでしょう。この病気に苦しむ多くの人々にとって、希望の光となります。
EVerMed社について
- - 設立日: 2024年4月15日
- - 所在地: 東京都港区
- - 共同創業者: 松田直人(CEO), 藤田雄(CTO)
- - ウェブサイト: evermed.jp
早稲田大学ベンチャーズについて
- - 設立日: 2022年4月5日
- - 所在地: 東京都新宿区
- - ウェブサイト: waseda.vc