日本酒と魚介の相性
2020-12-01 11:00:24

日本酒と魚介料理のペアリングがうま味を増幅する理由とは

最近、料理とアルコール飲料の組み合わせに関する興味深い研究が行われました。特に、魚介類と日本酒のペアリングが持つ独自の魅力に迫るこの調査は、慶応義塾大学とAISSYによって実施され、料理のうま味を科学的に分析するマシン「味覚センサーレオ」を使用しました。

うま味とは?


うま味は日本料理に欠かせない重要な要素です。グルタミン酸やイノシン酸などの成分が組み合わさって生まれるこの味わいは、特に魚介類や日本酒に豊富に含まれています。人体における味覚の進化は、食物の有用性を判断するために発達してきたため、このうま味は私たちにとって非常に重要な信号となっています。

調査の概要


実験では、25種類の料理に対して7種類のアルコール飲料を組み合わせ、その結果を分析しました。その結果、特に日本酒が他のアルコール飲料に比べて料理のうま味を大きく増幅することが明らかになりました。全体の平均スコアが日本酒では0.32ポイントの増加を示し、他の飲料は0.07-0.08ポイントの増加にとどまりました。

魚介料理に特化した結果


調査の中で特に目を引いたのは、魚介料理と日本酒の組み合わせです。グリルロブスターやムール貝の白ワイン蒸しが特に高いスコアを記録し、魚介類に含まれるイノシン酸と日本酒のグルタミン酸の相互作用により、うま味の相乗効果が生まれました。この相互作用は、料理の特性に最適化されていることも一因です。

日本酒の選択でうま味を強化


さらに興味深いのは、一般に知られている白ワインとのペアリングよりも、日本酒とのそれの方がはるかに高い増幅スコアを示した点です。たとえば、生牡蠣と日本酒を合わせることでスコアは0.41ポイント上昇しましたが、白ワインとのペアリングではわずか0.13ポイントの増加でした。これは、料理の特徴と飲料の特性がうまく交わっていることを示しています。

科学的根拠としての実験結果


鈴木隆一氏は、味覚の科学的理解が日本料理の魅力を再発見させていると述べ、「日本酒と魚介料理の相性は過去の伝統も基にしているが、科学的根拠によって裏付けられた」と強調しました。実験結果は、日本食の文化的背景を科学的に証明するものであり、特に国際的な場面での日本の食文化のプロモーションにも寄与すると考えられています。

新しいペアリングの選択肢へ


AISSYは、今回の調査結果を基に、新たな「うま味の増加」で選ぶペアリングコンテンツを公開しました。私たちが日々の食卓で料理と飲料を選ぶ際に、是非この科学的アプローチを活用して楽しんでみてはいかがでしょうか。魚介料理と日本酒のハーモニーを実感し、より多くの人々にその美味しさを伝える一助となることを期待しています。

これからの料理の楽しみ方の一環として、日本酒と魚介料理の理想的なペアリングを見つけ出し、味覚の探求を続けていきたいと思います。

会社情報

会社名
AISSY株式会社
住所
東京都港区三田3-1-23 メザキビル3F
電話番号

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