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SMBCグループがアフリカにおけるスタートアップ支援を開始

SMBCグループ、初のスタートアップ向けインパクト投資を実施

三井住友フィナンシャルグループ（以下、SMBCグループ）は、傘下のSMBCベンチャーキャピタル株式会社（SMBCVC）を通じて、昨年4月よりスタートアップに対するインパクト投資を始動しました。インパクト投資とは、財務的なリターンだけでなく、社会的および環境的なインパクトを同時に生み出すことを目指す投資方法です。この度、SMBCVCはその第一号案件として、アフリカでタクシードライバー向けマイクロファイナンス事業を展開する株式会社HAKKI AFRICAに投資を行いました。

HAKKI AFRICAが提供しているサービスの背景には、新興国におけるタクシードライバーの厳しい経済状況があります。多くのタクシードライバーは、資産家が所有する車をレンタルして運営しています。彼らは信用力が低いため、正規の金融サービスにアクセスできず、結果としてレンタル費用を長期にわたり支払い続けるという負のサイクルに陥っています。こうした状況では、所得を向上させることも、資産を形成することも難しくなっています。

そこでHAKKI AFRICAは、独自のクレジットスコアリングシステムを開発。これにより、リスクを抑えつつタクシードライバーが車両を購入できるファイナンス商品を提供しています。SMBCグループの投資は、このシステムを通じてより多くのドライバーが資金を得ることを可能にし、金融アクセスの向上を目指します。このような取り組みは、新興国における経済成長にも寄与することが期待されます。

今回のインパクト投資は、HAKKI AFRICAがシリーズCラウンドで行っている資金調達の一環として実施されました。合計調達額は19.7億円に達し、SMBCVCは共同リード投資家として新たに資金を提供しています。投資後は、ローン返済による所得の変化データなどを追跡し、ドライバーに与えるインパクトを評価する方針です。

SMBCグループは「社会的価値の創造」を掲げ、経営の重要な柱として位置付けています。特に「貧困・格差」の問題は、全社的に取り組むべきマテリアリティ（優先課題）に設定されており、今後もステークホルダーとの協力を通じて、この問題解決に向けた活動を推進していく考えです。