NTTプレシジョンメディシンの新サービスとは
2026年3月26日、NTTプレシジョンメディシン株式会社は診療所向けのクラウド型電子カルテ「モバカルクリニック」において、患者の在宅時データを外来診療に活用する「PHRオプションサービス」と、生活習慣病患者向けのアプリ「カルまる」の提供を開始しました。これにより、医療機関と患者の間での情報共有がスムーズになり、より質の高い診療が実現することが期待されています。
1. サービスの背景と課題
生活習慣病、特に糖尿病、高血圧症、脂質異常症などは、日常の生活習慣が治療効果に大きく影響します。従来の外来診療では、患者の生活行動や数値的なデータを十分に把握することが難しく、診療時には限られた情報に基づいて判断せざるを得ないという現状がありました。また、患者自身も医療機関から受け取る紙の資料をほとんど見返すことがなく、治療内容や目標を忘れがちです。このような双方の課題を解決するために、NTTプレシジョンメディシンはPHRサービスの開発に取り組みました。
2. 新サービスの概要
(1) モバカルクリニックPHRオプションサービス
このサービスは、モバカルクリニックを利用する医療スタッフ向けに設計されています。患者がアプリで記録したバイタルデータや活動リストを電子カルテ上で確認でき、生活習慣病療養計画書や検査結果もアプリで参照できます。新たな入力作業は最低限に抑えられており、在宅データを診療に取り入れやすくなっています。
(2) カルまる
これは患者向けのアプリで、日々のバイタルデータや生活行動を記録する機能を備えています。利用することで、患者は自分自身の健康状態を可視化し、改善に向けた意識付けができるようになります。
(3) モバカルPHRサービス
患者がアプリに記録した情報をかかりつけ医に安全に送信し、医療機関側が許可した情報を確認できるサービスです。これにより、患者は自分の治療計画に関する推移を手軽に把握できます。
3. 導入のメリット
(1) 医療機関にとっての利点
医療スタッフは、診察時に患者の在宅での血圧や体重、生活行動の推移を電子カルテで確認することができ、数値の聞き取りや紙資料の確認に費やす時間を減らし、診療に専念できるようになります。
(2) 患者にとっての利点
患者がアプリに日々のデータを登録することで、自らの健康状態を常に確認できます。また、診察時に受け取った資料をアプリで簡単に参照することで、計画書に設定された目標を意識しやすく、日常生活の改善にもつながります。
4. 今後の展望
今後は、医療機関や患者からのフィードバックをもとに、PHRサービスやアプリの機能改善を行っていく予定です。患者から得られたデータを診療に柔軟に活用できるよう、機能の拡張を目指します。これにより、外来診療の質の向上や医療スタッフの業務負担軽減、そして患者の行動変容を支援する仕組みを構築していきます。アプリと電子カルテの連携は、医療のデジタル推進に大きく寄与することでしょう。
この新しいサービスが医療現場にもたらす変革は、患者と医療機関双方にとって未来の診療の在り方を変えていくかもしれません。