JR西日本グループとHACARUSのAI活用によるレール管理革新
株式会社HACARUSが、JR西日本グループの一員、JR西日本イノベーションズとともに、レール傷管理業務の効率化を目指してAI技術に基づく共同開発に取り組むことになりました。このプロジェクトは、昨年度の「JR西日本グループイノベーション&チャレンジデイ」での募集テーマ「レール傷管理業務の負担軽減」に選ばれたことがきっかけです。
JR西日本では、レールに発生した傷の確認のために、レール探傷車を運行しています。この探傷車は超音波技術を用いてレール内部の見えない傷を検出し、エコー画像を取得するのですが、1回の測定によって生成される画像は膨大で、技術者がそのすべてを目視で判断する必要があります。これには多くの時間と熟練の技術が求められ、効率的な方法が求められていました。
HACARUSは、少ないデータを基に高精度な判断を行うことができるスパースモデリング技術を持ち、この技術をAIへ応用することで様々な業界の課題を解決してきました。昨年10月には実際に100枚程度の教師画像を用いて実証実験を行い、HACARUSが開発したAIシステムでレール傷を高精度で検出することができることが確認されました。この成果により、今後の改善点や解決すべき課題についての貴重な知見も得ることができたのです。
プロジェクトはこれから段階を進め、教師画像の数を増やしながらAIの構築を進めていく予定です。AIによる自動判定システムの実用化を目指し、効率化と精度の向上を図る取り組みが期待されています。
JR西日本にとって、AI技術を駆使したレール管理の高度化は、マス運行における安全性向上や運行効率の改善にも寄与する重要なステップです。AIシステムがレールの状態をリアルタイムで監視し、早期に問題を発見することで、ダウンタイムの短縮やメンテナンスコストの削減につながることでしょう。
また、HACARUSの持つ技術が、鉄道業界に限らず、様々な分野での効率化や精度向上を果たす可能性を持つことを考えると、この共同プロジェクトは他業界にも波及効果を与えるかもしれません。
JR西日本グループは、新たな挑戦を続け、イノベーションを推進しています。
会社情報
所在地: 大阪市北区芝田二丁目4番24号
設立: 1987年4月
代表者: 長谷川一明
URL:
JR西日本グループ
所在地: 大阪市北区梅田3-2-123
設立: 2016年12月
代表者: 川本亮
URL:
JR西日本イノベーションズ
所在地: 京都市中京区高宮町206 御池ビル8階
設立: 2014年1月
代表者: 染田貴志
URL:
HACARUS
このように、JR西日本グループとHACARUSが手を組むことで、レール管理の新たな時代が幕を開けることが期待されており、今後の進展から目が離せません。