トヨタ・モビリティ基金協力で高齢ドライバーを支援する「ドラトレ」実証実験開始

高齢ドライバーを支える新たな試み「ドラトレ」実証実験

株式会社quantumが、一般財団法人トヨタ・モビリティ基金（TMF）、そして株式会社旭モータースが運営するフィットネスジム「SUNNY FLOWS」と共同で、AIを活用した運転診断と身体トレーニングを組み合わせた新たなサービス「ドラトレ」の実証実験を開始しました。

このプロジェクトは、特に高齢ドライバーの安全運転を継続させることを目的としています。運転寿命を延ばすことを目指す「ドラトレ」は、運転診断システム「ドラみる」と身体トレーニングを融合させたものです。「ドラみる」は、デンソーや東京海上日動との連携により開発された高齢ドライバー向けの運転診断システムです。

「ドラトレ」のコンセプト

「ドラトレ」という名称は、「安全ドライブトレーニング」の略であり、高齢ドライバーが自分の運転技能を客観的に評価し、それに基づくトレーニングを受けることで運転技術を向上させることができます。この新サービスは、機能的トレーニングを通じて身体能力の向上も図り、運転に必要な判断力や反応速度を促進します。

実証実験の内容

現在、実施中の「ドラトレ」実証実験では、参加者の運転診断結果に応じて、適切な身体トレーニングを提供し、効果を検証します。その内容は以下の4つの項目に基づいてメニューが構築されます。

1. 予想・予期機能系
2. 認知判断機能系
3. 運動制御・調整機能系
4. 下半身筋力強化系

この実証実験には、65歳以上の高齢ドライバー10名が参加し、2025年11月5日から12月10日までの約1ヶ月間にわたり、運転行動や身体的変化の効果を継続的に観測します。

実施にあたる企業の役割

このプロジェクトには、様々な企業が参画しており、それぞれの役割が明確に分担されています。TMFが全体の企画を担当し、quantumがその運営を支援します。参加者の募集やトレーニングの提供はSUNNY FLOWSが行い、デンソーと東京海上日動はそれぞれ運転診断システムの提供および効果検証の支援を行います。

株式会社quantumの役割

株式会社quantumは、2016年に設立されたスタートアップスタジオで、クリエイティビティを重視した新規事業開発やベンチャー創出を行っています。100社を超える企業や大学と連携し、社会にインパクトを与える新しいビジネスを生み出すことを目指しています。

これからも、現代社会のニーズに応じた斬新なプロジェクトを推進し、高齢ドライバーの安全を守るための取り組みをさらに強化していくことが期待されます。高齢ドライバーの皆様が安心して運転を楽しむ未来を作るため、今後の「ドラトレ」の進展に注目したいです。