水素製造プラント完成
2025-09-19 09:23:21

北海道豊富町でのDMR水素製造プラントが竣工し持続可能な未来へ

省エネルギーと環境保護を兼ね備えたDMR水素製造プラントの完成



2023年9月18日、北海道天塩郡豊富町において、エア・ウォーター株式会社と戸田工業株式会社の共同プロジェクトによるDMR水素製造プラントが完成し、竣工式が行われました。このプラントは、未利用の天然ガスを活用してクリーンな水素を製造する画期的な施設です。

プラントの背景と目的


国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成を受け、エア・ウォーターと戸田工業は2021年からこのプロジェクトを進めてきました。豊富町では、特に高純度なメタンを90%以上含む天然ガスが存在していますが、その多くが未活用状態です。このプラントはその天然ガスを材料とし、CO2を排出せずに水素を製造するシステムの確立を目指しています。

DMR法の革新性


本プラントの基幹技術であるDMR(メタン直接改質)法は、反応過程でCO2が発生しないため、クリーンな水素生産が実現できます。この技術は、地域の天然資源を最大限に活用し、持続可能なエネルギー社会の構築に寄与するものです。

プラントの特長


本施設の製造能力は、毎時40Nm³の水素を生産することが可能で、副生成物として高導電性の多層カーボンナノチューブ(CNT)も製造されます。以下にこのプラントの特長と利点を詳述します。
  • - 高純度水素の生産: 専用のガス精製設備により、99.99%以上の高純度水素を生成し、産業界に提供します。
  • - 安全で効率的なシステム: 水素吸蔵合金システムにより安全に水素の貯蔵・供給が行え、特別な資格や設備対策を不要としています。
  • - 温暖化ガスの削減: DMR法により、メタンを固体炭素として固定化し、環境に優しい生産プロセスを実現します。

今後の展望


DMR水素製造プラントの稼働に伴い、技術の最適化が進められます。2030年には水素製造コストが30円/Nm³以下に低減されることを目指しており、また、再生可能エネルギーを利用したターコイズ水素の生産にも道を開く計画です。この取り組みは、持続可能なエネルギー社会の実現に向けた重要なステップとなります。

結論


エア・ウォーターと戸田工業の協力によるこの最新のDMR水素製造プラントは、豊富町の産業を活性化させるだけでなく、地域全体の環境負荷を低減する可能性を秘めています。今後も、地域社会や関係機関と協力しながら、持続可能なエネルギーの未来を切り開いていくことが期待されます。


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会社情報

会社名
エア・ウォーター株式会社
住所
大阪府大阪市中央区南船場2-12-8
電話番号
06-6252-5411

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