日本の余暇関連市場を読み解く「レジャー白書2024」
公益財団法人日本生産性本部の余暇創研が発表予定の「レジャー白書2024」は、2023年の余暇関連市場の実態を明らかにする重要なレポートです。今年の余暇市場は71兆2,140億円で、前年比13.4%の増加を記録しました。このような成長は、新型コロナウイルス感染症に関連し、外出や旅行が制限されていた時期からの大きな回復を反映しています。
余暇活動の現状
2023年は新型コロナウイルスが「5類感染症」に位置づけられたことで、国内旅行など多くのレジャーで参加者が増加しました。「国内観光旅行」は4,740万人が参加し、再びトップに立ちました。この数字は、観光目的の旅行だけでなく、避暑や避寒、温泉を含むさまざまな形態の旅行が人気を集めている証拠です。
外食としては、日常の食事を除く部分が参加人口を増加させました。また、在宅での楽しみとして「動画鑑賞」や「読書」も人気が高く、これらのレジャーも上位に位置しています。平均して、一人当たりが参加するレジャーの種目数は微増し、男女ともに増加が見られます。特に女性の参加種目数の増加率が高く、余暇の重要性が感じられる結果となっています。
余暇市場の動向
余暇関連の産業は全体的に好調で、観光・行楽部門が前年比32.1%増という大きな成長を遂げました。この成長は、ホテルや旅行業、鉄道、国内航空といった分野に特に顕著です。一方、スポーツ産業も3.6%の増加を見せていますが、反動減も見られる結果となりました。特にフィットネスクラブやゴルフ場など、コロナ特需で一時的に伸びた分野には、元の水準に戻る動きが見られています。
趣味や創作活動に関連するコンテンツ配信も好調で、音楽や文学、映画などが引き続き人気を博しています。特に動画配信サービスは、在宅での楽しみ方として確固たる地位を築いています。
余暇の意識の変化
さらに、余暇の重要性を感じる人々が増えていることも指摘されています。調査によると、回答者の約3分の2が仕事よりも余暇を重視する意見を持っており、特に若世代の間でこの傾向が強まっています。これは、ライフスタイルの変化や働き方改革の影響とも考えられ、今後もこの傾向は続くことでしょう。
「レジャー白書2024」は、そんな日本の余暇市場の現状を多角的に捉え、今後のトレンド予測や改善策を提案する意義深い資料となることが期待されています。南極的な要因を考慮しつつ、より良い余暇の過ごし方を見つける手助けとなることでしょう。