日本の医療課題
2016-06-09 15:00:02
超高齢社会での日本の医療課題、フィリップス調査が示す現状とは
超高齢社会の進行に伴い、日本の医療課題がますます浮き彫りになっています。フィリップスが実施した意識調査によると、日本は13か国で最も低い評価を受け、将来の医療環境において深刻な課題が存在しています。
調査概要
この意識調査は、2016年に実施され、対象国はオーストラリア、中国、フランス、ドイツ、日本などの13か国です。調査内容としては、患者25,355人と医療従事者2,659人を対象に、医療アクセスや医療の統合、コネクテッドケア技術の導入状況について検証しました。
評価指数の結果
Future Health Index(未来の医療環境指数)は、患者と医療従事者の意識を数値化したもので、日本の評価は49.0ポイントと、13か国の中で最下位の結果となりました。特に、コネクテッドケア技術の導入率が38.4ポイントと低く、アラブ首長国連邦の63.9ポイントに大きく差をつけられています。
医療アクセスの課題
調査によると、医療に関連する情報やリソースへのアクセスを確保できていると考える患者は、各項目で4割を下回っており、医療従事者との間に認識のギャップがあることが明らかになりました。特に、患者が感じる医療リソースへのアクセスは依然として不足しているとされています。
医療の統合の現状
医療界の関係者の間では、医療の統合が進んでいないと考えられています。患者の46%、医療従事者の59%が「まったく統合されていない」と回答しており、効率的な治療が行われていない状況が続いています。統合が医療の質を向上させるとの認識は一致しているものの、コストに対する意見は分かれています。
コネクテッドケア技術の認識不足
コネクテッドケア技術についての認知度は非常に低く、患者の84%、医療従事者の80%が「よく知らない」と回答しました。ただし、この技術の将来の導入については半数以上が賛成しており、オンライン診療などの新しい形態への期待が寄せられています。
調査結果から見える今後の展望
フィリップス日本法人のダニー・リスバーグ社長は、調査結果を受けて、「急速に進む高齢化問題に向けて解決すべき課題が残されている」と述べ、医療従事者の積極的な参与が必要であると強調しました。また、適切な制度設計や医療技術の導入は急務であり、フィリップスは革新を進めつつ、医療環境の改善に貢献していくとしています。
結論
日本の医療環境は、急速に進展する高齢化の中で課題を抱えています。フィリップスの調査を通じて、今後の医療政策や技術導入に向けた示唆が得られ、効果的な対応が求められます。これにより、日本の医療が持続可能な形で進化することを期待したいです。
会社情報
- 会社名
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株式会社フィリップス・ジャパン
- 住所
- 東京都港区麻布台1-3-1麻布台ヒルズ森JPタワー15階
- 電話番号
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