リモート監視実験
2023-10-24 14:00:02
FMラジオ局がリモート監視システムを実証実験中、放送の未来を切り拓く
FMラジオの新しい形:リモート監視システムの実証実験
最近、北海道のテレビ北海道(TVh)、FM北海道(AIR-G')、北海道総合通信網(HOTnet)、テレビ北海道技術センターの4社が、リモート監視システムの実証実験に取り組んでいます。この実験では、TVhのマスター室を監視拠点とし、AIR-G'のマスター室に設置された放送システムの運用状況をリアルタイムで監視します。監視業務の効率化を目指し、リモート操作の可能性を探るこの試みは、放送業界における新たな一歩といえるでしょう。
実験は2023年10月25日から開始され、約10日間にわたって行われます。この間、リモート監視だけでなく、制御試験や非常時の対応方法についても検証が行われます。また、拠点間の通信にはHOTnet提供の次世代放送ネットワーク基盤が利用されることで、高度なセキュリティと安定した通信環境が整えられます。
この実証実験では、TVhが開発した「バーチャルマスターオペレーター」というシステムを利用します。このシステムは、従来のマスター設備を改修することなく低コストで迅速に導入できる点が特徴です。監視制御サーバーを監視拠点もしくはクラウドに設置することで、複数の拠点を同時に監視することができ、業務の効率化に寄与します。リモート監視とリモート操作により、AIR-G’とTVhのマスター室の統合監視が実現可能となり、業務の省力化を検証する重要なステップとなります。
加えて、今回の実験で得られた成果は、11月15日から17日に千葉市で開催される国際放送機器展「Inter BEE」の会場で公開される予定です。バーチャルマスターオペレーターはその名に恥じない高い技術力を証明する機会となるでしょう。
実際に、バーチャルマスターオペレーターは2023年の日本民間放送連盟賞の技術部門で最優秀賞を受賞しています。この受賞は、技術の価値だけでなく、放送業界全体への影響力をも示唆しています。リモート監視技術が進化すれば、将来的にはコスト削減だけでなく、リソースの最適化やスタッフの業務負担軽減にもつながると期待されています。
以上のように、リモート監視実験は単なる技術テストに留まらず、放送業界の未来を見据えた重要な一歩となっています。これからの放送技術がどう進化していくのか、目が離せない展開です。
会社情報
- 会社名
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株式会社テレビ北海道
- 住所
- 北海道札幌市中央区大通東6丁目
- 電話番号
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