環境に配慮した金型摩耗抑制技術「L・DieL®」の誕生
日本金属株式会社(本社:東京都港区)が、新たに環境に優しいエコプロダクト「L・DieL®」(ルディール®仕上)を出版することを発表しました。この製品は、金型摩耗を抑制するステンレス鋼として、特にプレス加工の現場での生産性向上やコストの削減に寄与します。
L・DieL®に込められた技術
L・DieL®は、ステンレス鋼表面に存在する不働態皮膜を改質(軟質化)することによって実現した独自の表面処理技術です。この改質により、金型の摩耗を抑え、寿命を延ばすことが可能になります。不働態皮膜はクロム酸化物が主成分で、非常に硬質でありながら、その厚さはわずか10nm程度です。この薄さが、実は繰り返し接触の際に摩耗を促進する一因となっていました。
L・DieL®の開発によって、この皮膜を軟質化することで、摩耗を大幅に抑えることができるようになりました。従来の材料に比べ、金型が早期に消耗することなく、安定したパフォーマンスを維持できる点が大きな特徴です。日本金属はこの技術が、エコプロダクトとして環境保護にも寄与すると強調しています。
受動的な利益と環境への配慮
具体的な例として、L・DieL®が適用されると、プレス加工時の金型摩耗を低減できるため、キャピタルコストの削減に繋がります。また、これにより生産性が向上し、各工程での生産負荷が軽減されることも期待されます。
日本金属は、2050年にCO₂排出量をネットゼロにするという目標を掲げており、環境対応素材の普及を通じて持続可能なものづくりを実現するための取り組みを進めています。こうした背景のもとでL・DieL®は、革新的でなければならないと同時に、地球環境に優しい製品であることを志向しています。
経営計画とビジョン
この製品は、同社の第11次経営計画「NIPPON KINZOKU 2030」にも整合しており、顧客のニーズへ適応した「Near Net Performance」製品というキーワードが強調されています。このビジョンは、多種多様な素材を圧延・複合成形することで製品の性能を高める、新たな価値を共創する企業を目指しています。
技術的特長のまとめ
- - 金型摩耗低減: プレス加工時の金型の寿命を延ばす。
- - 幅広い適用性: SUS304、SUS430などの多くのステンレス鋼に対応。
- - JIS準拠: 化学成分、機械特性が日本工業規格に適合。
- - 同等の耐食性: 外観および耐食性は一般のステンレスと変わりません。
L・DieL®を活用した生産プロセスが、環境面においても経済面においてもより優れた選択肢となることが期待されます。詳細な情報については、公式ウェブサイトの製品ページをご覧ください。
L・DieL仕上紹介ページ
日本金属は、独自の冷延技術とデザイン能力を活かして、鋼帯製品の市場でも高い評価を得ており、持続可能な開発を推進しています。詳細は公式ウェブサイトをご確認ください。
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日本金属の新たな取り組みにより、私たちの未来もより明るくなることを期待しています。