住宅購入意向の低下と中古住宅人気の高まり
株式会社クロス・マーケティングによって実施された「住まいに関する調査(2025年)」から、近年の住宅市場の動向が浮き彫りになりました。この調査は、全国の20歳から79歳の男女3,000人を対象に行われ、居住形態や購入意向、リフォーム事情についての詳細が明らかにされています。
住宅購入意向は24%に低下
調査によると、住宅購入を希望する人の割合は26%から24%に下がり、特に20代から40代の若年層においては、2割台後半の水準に落ち着いていることがわかりました。これは、建材や人件費の高騰、さらには金利の上昇が影響していると考えられ、2023年と比べて5ポイントの低下が見られます。
中古住宅人気が急増
この調査の中で注目されるのが、中古住宅の人気が高まっている点です。希望する住宅形態として、4割が「戸建て/新築」を選ぶ一方で、「戸建て/中古」と「マンション/新築」はそれぞれ25%を占めています。中古住宅の購入意向が増加している背景には、コストパフォーマンスやリノベーションの選択肢が広がったことが挙げられます。
自宅選びの理由
住まいを選ぶ決め手として、最も多く挙げられた要因は、「最寄り駅の距離や乗降客数」「商業施設の充実」で、これが30%を超えています。一方で、「周辺の治安」や「通勤・通学時間」も20%台の支持を得ていることから、交通の便や生活環境が住まい選びの重要なポイントであることが分かります。
持ち家や賃貸のマンション居住者においても、立地が重要視されている傾向が顕著です。
リフォームの実態とニーズ
持ち家居住者の約40%はリフォームの経験があり、特に高齢者層では70%近くがリフォームを行っているという結果が出ました。リフォームの内容としては、「水まわり設備の改善」や「屋根や外壁のリフォーム」が多く、経年劣化による修繕やリノベーションも需要が高いことが伺えます。
結論
全体として、近年の住宅購入意向が低下する中で、中古住宅の人気が高まり、またリフォームに関するニーズも多様化していることが見えてきました。これらの傾向は、今後の住宅市場や住まい選びにおける新たなピボットポイントとなるでしょう。
更なる詳細なデータや調査結果については、株式会社クロス・マーケティングの公式ページをご覧ください。