Green Carbonがフィリピン農業局と温室効果ガス削減で協力開始

Green Carbon、フィリピンでカーボンクレジット創出に向けた新たなパートナーシップ

近年、温室効果ガスの削減は全球規模の重要な課題とされています。その中で、Green Carbon株式会社が新たな一歩を踏み出しました。自然由来のカーボンクレジットの創出・販売業務を展開する同社は、フィリピンのパンパンガ州農業局と覚書（MOU）を締結し、稲作における温室効果ガス削減に向けた協力を開始しました。

温室効果ガス削減を目指す取り組み

Green Carbonは、今回のパートナーシップを通じて、特に水田における間断灌漑（AWD）農法の導入を通じてメタンガスの排出削減を目指しています。フィリピンの農業分野における温室効果ガスの年間排出量は約5,400万トン、そのうち水田からの排出は約1,300万トンに達します。これは農業全体の約25%を占める恐るべき数字です。Green Carbonは、2023年度から現地の研究機関と連携し、この大きな問題に立ち向かうための具体的なプロジェクトを進めています。

パンパンガ州の魅力

フィリピン中部ルソン地域に位置するパンパンガ州は、「フィリピンの米どころ」として知られています。ここでは豊富な水資源と特定の米の栽培が行われ、特に希少なドゥマン米が生産されています。2024年には年間421,587メトリックトンの米生産が見込まれており、この地域でのGreen CarbonのAWD事業が期待されています。この取り組みを通じて、地域の農家に対する技術導入支援や研修が実施され、カーボンクレジットの創出・活用も進められる予定です。

今後の展望

Green Carbonは、フィリピンにおける水田メタンガス削減のJCMプロジェクトに注力し、2025年には承認された方法論に基づくプロジェクトを進めています。さらに、日本でのJCMクレジットがGX-ETSによる企業の排出量報告に適用可能になることで、今後の需要が高まると予測されています。この動きを通じて、フィリピンと日本の双方において持続可能な経済成長を支援することが目指されています。

Green Carbonのビジョン

「生命の力で、地球を救う」をビジョンに掲げ、Green Carbonは日本国内外で自然由来のカーボンクレジット創出から登録・販売までを支援しています。また、農業関連事業やESGコンサルティング事業を展開し、持続可能な開発の実現を目指しています。

具体的には、水田における大規模なクレジットの認証を取得し、その計画は2024年度にさらなる拡大を予定しています。農業分野における温室効果ガス削減の取り組みが、今後も加速していくことに期待が寄せられています。

Green Carbonの今後の動きに注目が集まります。引き続き持続可能な社会の構築に向けて邁進する姿勢を貫きながら、新たな地域貢献のモデルを築いていくことでしょう。