リガクとスペラファーマ、医薬品開発を加速させる新たな協業を始動

リガクとスペラファーマが業界に新風を吹き込む

リガク・ホールディングスのグループ企業、株式会社リガクとスペラファーマ株式会社は、医薬品開発のスピードと革新を実現するために、包括的な協業を開始することを発表しました。この両社のコンビネーションにより、最新の技術と経験が融合し、医療の未来に寄与することが期待されています。

協業の目的と背景

この協業の中心にあるのは、リガクが提供する電子回折統合プラットフォーム「XtaLAB Synergy-ED」です。このシステムは、微小結晶や微量の結晶性粉末を3Dの電子回折技術を用いて解析することができ、それによって細かな分子構造の理解を深めることが可能です。リガクとスペラファーマは、それぞれの専門性を最大限に生かしながら、新薬開発を包括的に支援する体制を整えました。

「XtaLAB Synergy-ED」の役割

「XtaLAB Synergy-ED」は、特に医薬品開発において重要な役割を果たします。この技術は、原子レベルの分解能を誇り、有機化合物などの複雑な構造を明らかにすることができます。現在、スペラファーマが「XtaLAB Synergy-ED」を活用した受託ビジネスを世界で初めて展開しており、リガクはそのサポートを担います。これにより、新薬の研究がより効率的かつ精度高く進行することが期待されています。

著しい技術革新

現在の医薬品市場では、研究開発の迅速化が求められています。この背景の中で、リガクとスペラファーマの協業は、両社の持つ先進的な技術とノウハウを活用し、医薬品の開発プロセスにおける効率向上を図ります。また、共同で研究を進め、技術や知見を広く共有することで、業界全体の発展にも寄与します。

共同研究の成果

リガクとスペラファーマは、既に共同研究を進めており、その成果は学術誌にも発表されています。例えば、「Detection of Hydrogen Atoms Using Only 3D ED/MicroED and Contribution to Structure Determining Salts or Cocrystals」というタイトルでの論文が刊行されました。これにより、3D ED技術の有効性が確認され、さらなる研究の基盤が築かれました。

未来への展望

このような協業を通じて、リガクとスペラファーマは医薬品開発現場を支援し、医療の未来を切り拓く重要な役割を担うことを意識しています。両社は、今後も技術サポートや情報発信を行いながら、医薬品業界の発展に寄与していく考えです。

企業詳細

リガクは、日本国内外でシェアを誇る分析機器企業で、医薬品だけでなく、半導体やバッテリーなど多岐にわたる領域で技術を展開しています。スペラファーマは医薬品の開発から製造までを一貫して行うCDMO（Contract Development and Manufacturing Organization）として、迅速かつ柔軟な対応力を持っています。

両社の協業は、医療技術の進歩に大きな影響を与えると同時に、新しい医薬品の開発がもたらす恩恵を社会全体に広げることを目指しています。

会社情報