VicOneが新たな研究ラボ「LAB R7」を公開
トレンドマイクロの子会社であるVicOne株式会社が、新たにイノベーション研究ラボ「LAB R7」を設立しました。このラボは、AIロボティクスのサイバーセキュリティに特化した研究を行い、次世代の技術革新を支えることを目指します。また、2025年に開催される国際ロボット展(iREX 2025)では、オンラインでの参加により、最新のサイバーセキュリティソリューションを紹介する予定です。
サイバーセキュリティの新たな脅威
2025年において、特に注目すべき点は、攻撃者が1,000台を超えるロボットにリモートアクセスし、不正操作を行った事例が確認されたことです。これは、AIやロボット技術が急速に進化を遂げる中で、システムに対する脅威も増大していることを示唆しています。大規模言語モデルや視覚言語行動モデルを駆使したAIロボットは、知覚能力や意思決定能力を向上させている一方で、脆弱性も広がっています。このような脅威は、データの改ざんや、誤った自己判断につながりかねず、その影響が物理的安全やプライバシーに及ぶ可能性があります。
LAB R7が目指すもの
「LAB R7」では、こうした最新のサイバーセキュリティ課題に応じた研究開発を行い、新しいアプローチを模索しています。特に、AIロボットの製造業者やオペレーターが信頼できるシステムを提供できるようにするための防御戦略の開発及びセキュリティフレームワークの検証に重点を置いています。これにより、設計から運用まで、ライフサイクル全体を視野に入れた新しいサイバーセキュリティソリューションが発表されることになります。
2025国際ロボット展へのオンライン出展
2025年11月19日から12月19日まで開催される国際ロボット展では、「LAB R7」が攻撃シナリオを再現した動画を公開し、一般の方々にもサイバーセキュリティの重要性を理解してもらう機会を提供します。実際の攻撃がどのように成立し、AIロボットの挙動にどんな影響を与えるのか、その様子を観察できる貴重な機会です。
さらに「LAB R7」は、世界初のAIロボットに特化したサイバーセキュリティリスクに関するホワイトペーパーを発表しました。この資料では、最新の脅威に対抗するための多層防御戦略の重要性について詳しく語られています。ホワイトペーパーは、オンライン展示ページからダウンロード可能であり、多くの関心を集めています。
VicOneのビジョン
VicOneは、今後の自動車産業を支え、安全な製品の提供を目指しています。2022年から始まったこの取り組みは、グローバルな視点からAIロボティクスまで幅広く及び、サイバーセキュリティ分野でのリーダーシップを発揮しています。自社の技術と実績を基盤に、コネクテッドカーや自動運転車両におけるセキュリティを非常に堅く守ることが求められています。
企業情報
VicOne株式会社は、サイバーセキュリティの専門企業として、今後ますます重要性が増す自動車産業に向けたさまざまなソリューションを提供しています。東京都新宿区に本社を持ち、約120名の従業員を擁するこの会社は、トレンドマイクロの30年以上のサイバーセキュリティ技術を活用しており、あらゆる市場ニーズに応えることができる体制を持っています。
【VicOne公式サイト】
VicOne.com