基礎地盤コンサルタンツ株式会社は、4月21日(日)に「そこが知りたい!地形・地質と土木技術 ー治水の歴史から学ぶ河川防災ー」と題したイベントを開催しました。都内の大学生22名が参加し、利根川水系を舞台に、流域治水や地域の歴史、産業について学びました。
このイベントは、同社が「普段何気なく見ているインフラや土木技術を観光気分で学んでみよう」というコンセプトで企画されました。地盤工学の専門知識に加え、地学や歴史を巡る街さんぽの要素を取り入れたことで、参加者は土木技術に対する新たな視点を得ることができたようです。
イベントでは、利根川東遷の舞台となった千葉県野田市関宿町や、渡良瀬遊水地などを巡りました。関宿町では、河川整備や治水技術の歴史を学び、近代土木遺産である関宿水閘門を見学しました。渡良瀬遊水地では、遊水地の治水機能や堤防を守るための基礎地盤の重要性を学び、ラムサール条約に登録された湿地の貴重な自然環境について解説を受けました。
参加した学生からは、「企業の方々が丁寧に説明してくれたおかげで、楽しく学ぶことができました」「関東にも河川の治水について見学できる場所があったことに驚きました」「地盤や河川に興味があったので楽しかった。他の参加者との交流や実際に川を歩くなどの時間が少なかったことは改善点ですね」「バス移動も快適でした。お弁当や飲み物も提供してくださり、至れり尽くせりです」「今回は河川防災に焦点が当たっていて十分な体験が得られましたが、地質に関して、たとえば堤体の調査などの具体的な現場も見られればもっとよかったかもしれないですね」といった声が聞かれました。
基礎地盤コンサルタンツ株式会社は、今回のイベントを今後の防災事業や防災教育への布石と位置づけ、激甚化災害に備える「防災と観光(ツーリズム)」を、同社の社会企業活動としてさらに発展させていく考えです。
今回のイベントは、参加者にとって貴重な学びの機会となっただけでなく、基礎地盤コンサルタンツ株式会社にとっても、地域社会への貢献や人材育成の取り組みを強化する機会となりました。今後も、このようなイベントを通じて、土木技術の重要性や魅力を広く発信していくことが期待されます。