9月の企業倒産件数
2024-10-08 21:28:43

2024年9月の企業倒産件数が29か月連続で前年同月を上回る結果に

2024年9月の企業倒産動向



株式会社帝国データバンクが発表した最新の企業倒産データによると、2024年9月の倒産件数は741件に達し、前年同月の679件から9.1%増加しました。これにより、9月としては10年ぶりに700件を超える結果となりました。

倒産件数の増加とその背景



今回の増加は29か月連続で前年同月を上回ることになります。特に目立つのが『サービス業』で、前年同月から17.4%増の209件と、2008年以降の過去最高件数を記録しました。この伸びは、広告・調査・情報サービス業などで特に強く見られました。さらに、小売業では飲食店の増加が顕著で、経済が回復しつつある中でもこれだけの倒産件数が見られることには注目が必要です。

不況型倒産の増加



倒産原因を見てみると、『販売不振』が622件と全体の83.9%を占め、過去3番目の高水準となりました。この背景には、消費の冷え込みや円安による影響が考えられ、売掛金の回収が難しくなる『不況型倒産』も629件となり、引き続き厳しい経営環境が続いています。加えて、過去2カ月間にわたり、放漫経営や経営者の病気による倒産は減少していますが、全体としては明るい兆しにはなっていません。

特別清算の増加



倒産の態様においては、特別清算が22件と、約6年ぶりに14カ月連続で20件を超える結果となりました。この数字は、倒産に直面する企業が清算手続きに入る傾向を示しています。また、再生型の倒産も21件に達し、企業再生の動きも見受けられます。

倒産の規模に関する分析



負債の規模別に見ると、5000万円未満の倒産が最も多く、450件となったことが注目されます。また、個人で設立した企業や資本金が1000万円未満の企業が倒産しやすい状況が続いており、この層が全体の71.7%を占めています。

新興企業の苦境



業歴別では、新興企業の倒産が211件と12カ月連続で200件を上回っています。特にサービス業での増加が目立ち、過去の成功事例に縛られない新しい試みが求められています。

地域別の状況



地域別では、9地域中7地域が前年同月を上回り、関東では特に増加が顕著で、埼玉県では前年同月の件数が大きく伸びました。一方、長期的な回復が期待される近畿地方も引き続き増加傾向を見せています。

今後の展望



2024年1月から9月の期間中には、高知県など11県が2023年の通年件数を超える結果となっており、今後も倒産件数が増加し続けるのか、あるいは経済全体が回復に向かうのか、注視が必要です。企業は変化する市場に適応し、持続可能な経営を目指すことが求められます。


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会社情報

会社名
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東京都港区南青山2-5-20
電話番号
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