鶴岡市、便利な病児保育予約サービスを導入
山形県鶴岡市では、2024年10月1日より新たに病児保育予約サービス「あずかるこちゃん」を導入します。このサービスは、株式会社グッドバトンが提供しており、市内の2つの病児保育室で利用可能です。デジタル技術を活用することで、保護者はスマホから簡単に空き状況を確認し、予約やキャンセルができるようになります。
サービスの背景と目的
病児保育は、病気や回復中の子どもを一時的に預かる介護サービスで、保護者は仕事や用事をこなすために非常にありがたい存在ですが、これまでは手続きが煩雑で利用しづらいという声が多くありました。
特に鶴岡市では、病児保育を利用する際、電話で直接空き状況を問い合わせる必要があり、キャンセルも同様に電話で行う必要がありました。このような手続きの煩雑さから、保護者や施設職員の負担が増えていたのです。そこで「あずかるこちゃん」を導入することで、こういった不便さを解消し、より多くの家庭に利用してもらうことを目指しています。
具体的なサービス内容
新しいシステムを導入することで、保護者はLINEやウェブを通じて病児保育室を検索し、予約申込が簡単に可能になります。時間に制約されることなく、いつでも屋外からでも予約やキャンセルができるのは大きな助けです。また、従来の紙の登録用紙もデジタル化されているため、事前に準備する煩わしさがなくなります。
さらに、鶴岡市ではこの取り組みを広めるために、 awarenessを高めるパンフレットやポスターを制作し、市内の保育園等で配布する予定です。これにより、病児保育の「使いづらさ」や「認知不足」といった問題を解消し、より多くの保護者に利用してもらうことが期待されています。
鶴岡市の子育て推進への取り組み
鶴岡市の子育て推進課長は、「あずかるこちゃんによって、利用者は開室時間に関係なく予約やキャンセルができるため、負担が軽減される」とのコメントを寄せています。特に病児保育を必要とする保護者にとっては、心強いサービスとなるでしょう。
あずかるこちゃんの特徴
「あずかるこちゃん」は、保護者が病児保育室を簡単に見つけ、直接予約できる仕組みを提供しています。アプリのダウンロードが不要で、インターネットブラウザーからそのままアクセスできるため、手軽に利用できるのがポイントです。また、導入自治体も、地域内の病児保育室の管理を一元化できるため、運営面においても効率が良くなります。
すでに236施設、12自治体で導入され、登録児童数は約11万人、累計予約数も47万件を突破している実績があります。このように、あずかるこちゃんは無料で利用できるため、各自治体や病児保育室が設定した料金を支払うことで、サービスを受けることができます。
病児保育の現在
調査によれば、全国の子どもを持つ就業女性の約88%が病児保育を利用したことがないと答え、その多くが手続きの複雑さが原因であることがわかっています。あずかるこちゃんは、こうした利用のハードルを下げ、より多くの家庭に必要な支援を届けることを目指しています。特に、病児保育が求められる時期において、保護者と医療機関・保育施設をつなぐ重要な役割を果たしています。
会社概要
株式会社グッドバトンは、2017年に設立され、病児保育事業だけではなく、「産む」「育てる」「育つ」全ての領域で総合的に支援を行っています。代表取締役の園田正樹氏は、産婦人科医としてのバックグラウンドを持ち、より良い育児環境の実現に向けて邁進しています。利用者が増えれば増えるほど、社会全体の子育て支援につながるため、多くの方々が、この新しいシステムを利用し、活用していくことが期待されます。