AIフィッシュカウンターで養殖業が進化
株式会社アイエンターが新たに開発した自動尾数カウントシステム「AIフィッシュカウンター」が、養殖業の現場での効率化と精度向上を実現しています。 著しく進化したこの技術は、従来の手作業やセンサー式計測の問題点を一新し、養殖環境における魚の尾数確認プロセスを革新するものです。
養殖現場の課題
養殖業では、魚の尾数を明確に把握することが非常に重要です。出荷時や密度調整において、目視で確認する作業は多く、時間と労力がかかるのが現状です。また、従来のセンサーでは、魚が重なり合っている場合に正確な計測が難しく、効率が低下していました。これらの課題を解決するために、株式会社アイエンターはAI物体認識技術を活用した「AIフィッシュカウンター」を開発しました。 現在、特許出願中 (特願2025-23043) です。
AIフィッシュカウンターの革新性
1. 高精度なカウント
同システムでは、「魚体捕捉用カメラ」を利用して、流れてくる魚影を真上から撮影します。この撮影技術は、装置出口で水切り処理を行うことで、周囲の光の影響を軽減し、安定した計測を実現しています。また、頭部や尾部も認識するAI物体検出技術により、画面外の見切れ部分でも漏れなく尾数をカウントすることが可能です。
2. リアルタイム確認
計測されたデータや映像は、リアルタイムでタブレットに表示されます。これにより、養殖現場では即座に状況を把握でき、迅速な意思決定ができるようになります。特に、緊急の対応が求められる場面でも、スムーズな情報共有が可能です。
3. 多魚種対応
「AIフィッシュカウンター」は、サーモン、ブリ、アユ、マスなど、多様な魚種に対応しています。そのため、さまざまな養殖種においても、同じシステムを利用することで、簡単に尾数計測ができるのが特徴です。
4. 設置しやすいデザイン
このシステムは省スペース設計で汎用性が高く、陸上養殖はもちろん、海上養殖や船上など、様々な環境に設置することができます。設置環境に応じてカスタマイズも可能で、ユーザーのニーズに沿った対応が可能です。
管理業務を効率化
AIフィッシュカウンターの導入により、養殖業の生産性向上や管理業務の省力化、コスト削減が実現しています。分養作業や出荷作業での魚の尾数管理をリアルタイムで行うことで、より効果的な経営を支えることになります。
i-oceanの取り組み
2020年に「i-ocean」としてブランドを立ち上げた株式会社アイエンターは、AI技術や水質センサーなど、様々な水産業向けソリューションを提供しています。また、陸上養殖実験などを通じて、お客様の声を反映させたシステム開発に努めています。水産DX支援や水産物のブランド化支援にも力を入れ、デジタル化を進展させる一助となっています。
会社概要
株式会社アイエンターの代表取締役である入江恭広氏のもと、2004年に設立され、東京都渋谷区を拠点に活動しています。AIソリューションやデザインコンサルティングを通じて、さまざまな業界のデジタル推進を支援しています。
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