大日本印刷がResilireを導入
大日本印刷株式会社(DNP)が、株式会社Resilireのサプライチェーンリスク管理クラウドサービス「Resilire」を導入することを発表しました。この導入により、DNPはサプライチェーンにおけるトレーサビリティの向上と、リスク予防の実現を目指しています。
導入の背景
近年、自然災害の頻発や地政学リスクの高まりにより、サプライチェーンが直面する供給中断のリスクは増大しています。これに伴い、サプライチェーンの伸び具合とともに、人権や労働問題、汚職、さらには気候変動など、さまざまなリスクが新たに浮上しています。このようなリスクを総合的に把握し、対策を講じることが求められる中、DNPは「Resilire」の導入を決定しました。
Resilireの活用により、事業活動や消費者の日常生活を支える強靭なサプライチェーンを構築し、社会や環境の持続可能性を高めていく方針です。
取り組み計画
DNPは、Resilireのデータベース機能を利用して、社内で保有するサプライチェーンデータの整備を進めます。その後、このデータをサプライヤーにも展開し、全体のデータの連携を強化していく方針です。これにより、潜在的なリスクの可視化を進め、発生時の迅速な状況把握を行います。企業単体ではなく、サプライヤーを巻き込むことで、サプライチェーン全体でのリスク軽減が図られるとしています。
将来的には、サステナビリティ関連のデータ連携、具体的には人権デューデリジェンスやGHG排出量、紛争鉱物の調査なども視野に入れ、取り組みを加速させる予定です。
Resilireとその役割
Resilireは、「データでサプライチェーンをアップデートする」というミッションを掲げ、リスク管理サービスの研究・開発を行っています。多くの製造業において、サプライチェーンはブラックボックス化しており、直接の取引がない上流のサプライヤーが持つ情報を取得することは難しいため、安定した供給を維持するための大きな障壁となっています。
Resilireは、この課題に対する解決策として、サプライチェーンの可視化を進めるクラウドサービスの提供を通じて、企業の安定供給体制の構築を支援します。これにより、サプライチェーン全体の信頼性を高め、企業活動の継続を支えることが期待されています。
会社概要
- - 代表: 津田 裕大
- - 設立: 2018年9月
- - 本社: 東京都港区海岸1-7-1 東京ポートシティ竹芝 10F
- - ウェブサイト: Resilire公式サイト
大日本印刷とResilireの協力により、今後のサプライチェーン管理がどのように進化していくのか、期待が寄せられています。