VUILDと三井不動産が共同開発した未来の集合住宅
建築系スタートアップのVUILD株式会社(ヴィルド)は、三井不動産レジデンシャル株式会社と協力し、未来志向の木質集合住宅モデルを発表しました。この住宅モデルは、2026年のCESにおいて、持続可能な社会を目指した「サステナブルパークシティ構想」の一環として計画されています。
環境への配慮とカーボンニュートラルの実現
本プロジェクトの最大の特徴は、建設時のCO2排出量を約40%削減することを目指している点です。国際エネルギー機関(IEA)によると、世界のCO2排出量の37%は建設産業が原因とされており、VUILDはこの社会問題に対し、三つの手法で徹底的にアプローチしています。
1. 曲面スラブによるコンクリート削減
通常は200mmのスラブ厚が必要とされるところ、VUILDは曲面形状の床スラブを開発し、スラブ厚を最薄で80mmに抑えます。この技術により、全体のコンクリート量を削減すると共に、木質型枠工法により工期短縮も実現しています。
2. 雁行配置による鉄骨量の最適化
プロジェクトでは、45度に雁行配置された構造デザインが採用されています。これにより、耐力壁付きラーメン架構と純ラーメン架構の併用により、鉄骨量を約45%削減。さらに、使用する鉄は再生電炉鉄であり、コスト削減にも寄与しています。
3. 両面バルコニーで自然エネルギー活用
この住宅は、開放的な中庭を介して自然の風を取り入れ、夏季の空調負荷を軽減する設計です。バルコニーが二つあることにより、自然エネルギーを活かした居住空間が実現されます。
ガウディの思想を反映した設計
本プロジェクトはアントニオ・ガウディの「カサ・ミラ」の設計思想を受け継ぐ形で進められています。特に通風と自然採光への考慮が大きな要素であり、日本特有の気候や素材をふんだんに活用し、「現代のカサ・ミラ」を目指しています。
2026年にはプロトタイプ完成へ
この計画は単なるアイデアに留まるものではありません。2026年度には実際のプロトタイプが完成し、実測データに基づきその効果が検証される予定です。VUILDは、未来に向けてカーボンニュートラル社会の実現に向けた努力を続けていきます。
VUILDの事業概要
VUILD株式会社は、2017年に設立され、「いきるとつくるがめぐる社会へ」というビジョンを掲げて活動しています。デジタルテクノロジーを駆使し、建築の設計から施工までを手掛けることで、建築の民主化を実現しています。
今後もVUILDの活動から目が離せません。今後の展開に期待し、持続可能な都市作りに貢献していくことを願います。