ヘッドウォータースと東京エレクトロンデバイスが進めるエッジAI技術の共同検証

進化するエッジAI技術の大躍進

AIソリューションにおける新たな展望が広がっています。株式会社ヘッドウォータース（所在地：東京都新宿区、代表取締役：篠田庸介）が東京エレクトロンデバイス株式会社（所在地：東京都渋谷区、代表取締役社長・CEO：徳重敦之）とパートナーシップを結び、「SLM（小規模言語モデル）」とMicrosoftのIoT Edgeを組み合わせたエッジAI技術の共同検証を行いました。

共同検証の背後にある動機

近年、エッジAIの重要性が急速に増しています。エッジAIは、データをデバイス上で直接処理する技術で、リアルタイム性が求められる自動運転や産業用ロボットにおいてその能力を最大限に発揮します。また、不安定なネットワーク環境でも強力なパフォーマンスを発揮し、金融や医療などの分野にも幅広く利用されています。

このような背景の中、ヘッドウォータースはエッジAI技術の強化を目指し、SLMを利用して業務効率化や革新的なソリューションの提供に努めています。SLMは複雑なデータ解析や予測、自然言語処理に優れた特性を持ち、異常検知や迅速な診断補助、顧客体験の向上など、さまざまな業界での革新が期待されています。

検証の具体的な内容

具体的には、Microsoft Oliveを利用してPhiモデルなどを業務特化型にファインチューニングし、データ処理能力を最大化しました。このプロセスにより、テキストと画像を同時に処理することが可能となり、マルチモーダルなタスクにも対応できるエッジAIソリューションが実現します。また、Azure IoT Edgeを用いてSLMアプリケーションの開発効率を向上させ、データ連携の有効性も確認しました。

さらに、DirectMLやONNXランタイムをサポートすることで、多様なハードウェア環境への適用性も検証されました。これにより、従来のクラウド依存を徹底的に抑え、機密性を高めつつ、高度なAI機能を現場で直接展開する基盤が整いました。

エンドースメントからの期待

東京エレクトロンデバイスの執行役員である初見泰男氏は、「ヘッドウォータースとの共同検証において、エッジAIの新たな可能性を探ることができた」と述べています。これにより、エッジAIの応用範囲はさらに広がると期待されています。IoTの分野が急成長する中、今回の検証が新たなエッジAIソリューションの開発の第一歩になることは間違いありません。

今後の展望と業績影響

ヘッドウォータースと東京エレクトロンデバイスは、今回の成果を基に産業界におけるエッジAIの普及に力を入れていく計画です。SLMを活用した保全レポートの作成やオフライン生成AIボットの構築など、業界特化型のソリューションが展開されることでしょう。そして、これらの検証結果の商業化により、顧客への業務効率化と競争力向上が期待されます。

今後、さらなる情報が明らかにされる際には、速やかにお知らせいたします。なお、現時点ではこの共同検証による当期業績への影響は軽微であるとのことです。