機械部品の大量注文を簡素化するミスミの新サービスD-JIT

ミスミの新たな取り組み「D-JIT」とは

株式会社ミスミグループ本社（東京・千代田区）は、機械部品などの生産間接材の大量注文を簡単に行える新サービス「D-JIT（ディージット）」を2025年3月3日から欧州で本格的に提供することを発表しました。このサービスの導入により、顧客はワンクリックで必要な部品を大量に注文でき、納期と価格をその場で把握できる新しい購買体験が提供されます。これまでのように市場で時間をかけて商品を探し回る必要はなくなります。

D-JITを必要とする背景

欧州の製造業は、急速に変化するデジタル技術や環境規制の影響を受けており、効率的な生産体制の構築が求められています。特に、労働力不足や労働生産性向上は喫緊の課題であり、全体最適を目指す「スマートマニュファクチュアリング」へのシフトが進んでいます。そんな中、従来の非効率な調達体制を解消するために、D-JITの導入が非常に重要です。

@Override here for creating the purchase efficiency while combining supplier inventories and production capacities, D-JIT encourages manufacturers to streamline their workflows and minimize the time spent on purchasing processes.

D-JITの仕組みと利点

D-JITでは、ミスミが独自に開発したシステムにより、世界中の500社以上のサプライヤーからの在庫情報や工場の生産能力を一元管理し、顧客の希望数量に基づいて即座に納期と価格を提案します。この仕組みによって、大量注文でも短時間で対応が可能となり、購買業務の効率化に大きく寄与しています。

例えば以前は、必要な部品を揃えるために複数のECサイトを訪れて情報を集め、場合によっては9時間も回答を待たなければならないこともありました。しかし、D-JITを利用すれば、それらの手間を省き、必要な情報をその場で得られるため、購買担当者の生産性が飛躍的に向上します。

提供地域と対象商品の紹介

D-JITのサービス提供地域はドイツ、フランス、イギリスなどの欧州全域にわたり、ボルトやシャフトなどが主な対象商品となります。このように、必要な部材を簡単に効率的に調達できることで、EU圏内の製造業界にとって、D-JITは革新的な変化をもたらすことが期待されています。

欧州進出の意義

2003年からのミスミ欧州展開は20周年を迎え、製造と物流の多様な拠点を持つことにより、現地の市場ニーズに適応した製品提供を行っています。今回のD-JITは、AIプラットフォーム「meviy」の提供をはじめとする新たな取り組みの一環であり、高度なデジタル技術による効率化が図られています。これからもミスミは、顧客の利便性向上に貢献していくでしょう。