大阪湾の人工島『The Day Osaka』が全国初の自然共生サイトに認定
大阪湾に位置する舞洲のガーデンリゾートホテル『The Day Osaka』が、2025年度から施行予定の「地域生物多様性増進法」に基づき、全国初の自然共生サイトに認定されました。この認定は、埋立地での自然再生や生物多様性の創出が評価されたもので、人工島にある宿泊施設として初の快挙です。
写真は2024年10月撮影
自然共生サイトとは?
自然共生サイトは、2023年12月に開催された国連COP15で採択された新しい世界目標「30by30」に基づくもので、2030年までに陸海の30%を保全することを目指しています。地域や民間が取り組みを行い、実際に自然が守られている場所を公的に認定する仕組みであり、今回はその第一号として『The Day Osaka』が選ばれました。
この認定を受けることで、日本政府から国際的にデータが報告され、OECM(Other Effective area-based Conservation Measures)として登録されることになります。自然共生サイトの認定が日本の「30by30」達成に直結するのです。
動植物が息づく庭園
『The Day Osaka』が広げる2.17ヘクタールの庭園には、在来種を中心とした多様な生態系が育まれています。敷地内には樹林、草地、水辺、さらには花壇まで広がっており、クヌギやコナラ、エノキといった植物が繁茂しています。この庭園には、ジョウビタキやウグイス、ツバメといった野鳥も訪れ、さらにはアオスジアゲハやカブトムシ、ニホンヤモリなどの昆虫も確認されているのです。
このように、人工島でありながら多様な生態系が息づいているのは驚きです。環境保全に対する意識が高まりを見せている中、同施設が果たす役割は非常に重要です。
資源循環の取り組み
『The Day Osaka』では、環境への配慮から伐採した木の枝や枯れ木を焚き火に活用し、敷地内には枯れ葉をコンポスト化する「バイオネスト」も設置されています。これにより、園内で発生した資源を循環させる取り組みが進められています。自然再生を目指す活動は、ネイチャーポジティブ(自然再生型社会)の実現につながる重要な一歩となっています。
写真は2024年11月撮影
お客様への特別プラン
認定を記念して、9月16日から10月31日までの期間中、公式ウェブサイトからの予約に限り、基本宿泊料金が15%OFFとなる特別プランも提供しています。この機会に、美しい庭園での時間を体験してはいかがでしょうか。
専門家のコメント
大阪公立大学の橋爪紳也教授は、「舞洲は過去に『北港処分地』と呼ばれ、ゴミや土砂を埋め立てた場所でしたが、30年の歳月をかけて自然豊かなリゾート地に変貌しました。この取り組みが市民に新しい体験を提供する素晴らしいモデルになるでしょう」と語っています。
まとめ
『The Day Osaka』が自然共生サイトに認定されることは、ただの宿泊施設としての活動を超え、地域の生物多様性を促進する重要な役割を果たすことを意味します。今後もこのリゾートホテルは、大阪湾ベイエリアにおける自然共生の象徴として、さらなる発展が期待されています。