美しい海を守る取り組み「SUSUKINO CLEAN OCEAN PROJECT」
北海道海洋文化フォーラムは、プラスチックリサイクル企業「株式会社エルコム」と連携し、「SUSUKINO CLEAN OCEAN PROJECT」をスタートさせました。このプロジェクトの目的は、プラスチックごみの回収を通じて、海洋ごみ削減に貢献することです。
プロジェクトは、街で回収したペットボトルのキャップを破砕し、再加工してフィッシュフックチャームを作り出すというユニークな取り組みです。最終的には、世界でたった一つのオリジナルなボトルキーパーが完成します。このプロジェクトは、日本財団が推進する「海と日本プロジェクト・CHANGE FOR THE BLUE」の一環として行われています。
海洋ごみの約80%が街から排出されていると言われている現状を考えて、身近なところから海洋ごみ問題に対する意識を高めることが重要です。この取り組みは、地域の人々が自然保護の意識を持ち、より美しい環境のために行動を起こすきっかけを提供することを目指しています。
プロジェクトは「夜の街すすきの」をテーマに、酒場詩人の吉田類さんをサポーターに迎え、すすきののごみ拾い活動を行っています。この活動により、企業や自治体、団体が連携し、「街も海もクリーンに!」という理念を実現し、観光地としても環境保全に努めることを目指しています。
プロジェクトの具体的な取り組み
プロジェクトの実施にあたり、多岐にわたるアプローチが計画されています。まず、3年間にわたり行われた「札幌ごみ発見クエスト」によって特定されたごみのホットスポットであるすすきのエリアにおいて、以下の活動が実施されます。
1. ポイ捨て抑止
ごみ拾いを経験した人々がポイ捨てをしないようになることを目指して、街に対する愛着を育む活動を行います。具体的には、街を好きになり、活動を目にすることでポイ捨てを抑制する効果を狙います。
2. 分別促進
専用ごみ箱を設置し、適切に分別することの重要性を訴えて、施設利用者の行動変容を促します。
3. 価値創造
回収したペットキャップから作成するボトルキーパーは、キャンペーンに参加した人々や協賛企業へ提供されます。これは、飲食店などで話題になり、環境についての会話のきっかけとなることが期待されています。
イベント概要
プロジェクトの一環としていくつかのイベントが予定されています。
① プロジェクト専用ごみ箱の設置
期間:8月1日~10月末日、札幌市中央区に設置された分別ごみ箱は、PETキャップを収集するためのものです。これにより、回収効率の向上が図られるとともに、CO2削減に貢献します。
② 一斉清掃イベント
日程:8月24日、先着150名を募集中。多くの人が参加することにより、地域の美化へとつながります。応募は、公式ウェブサイトから可能です。
③ フィッシュフックの製造
PETキャップを利用して製作されるフィッシュフックは、道産木材や天然素材の麻ひもを使い、独自のカラーリングで作られます。それぞれには「幸運を釣り上げる」という意味が込められています。
このプロジェクトは、北海道海洋文化フォーラムが「北の海ずっと美しく」を理念に掲げています。そして、地域社会として海洋ごみの問題を意識し、より良い未来を築くための一歩を踏み出しています。