Airionとベイシスが手がけるAIによるガスメーター設置精度向上プロジェクト

ガスメーター設置の精度向上を目指すAIプロジェクト

東京都を拠点とする製造業特化型AIベンチャーのAirion株式会社が、インフラテック事業を展開するベイシス株式会社と共同で新たなプロジェクトを立ち上げました。ガスメーターの設置精度を自動的に判定するためのAI開発実証実験が始まり、業界における技術革新が期待されています。

プロジェクトの背景

これまで、ベイシスが提供してきたクラウド型施工管理システム【BLAS】は、写真を利用した画像認識技術を駆使して、様々な作業の効率化に成功してきました。特許技術を用いたこのシステムでは、シリアルナンバーの照合や計量メーターの指針値確認が行われてきましたが、設置状況の確認自体は目視による判断が必要でした。この目視確認が、長年の課題として浮上していたのです。

AI実証実験の内容

新プロジェクトでは、物理的な設置状況をAIが確認する実証実験を実施しました。具体的には、ガスメーターのタイプ判別やケーブルの貫通口、さらにはケーブル配線の正確性を自動判定することを目指しています。膨大な量のデータを無機的に確認する従来の方法に代わり、AIがこれを行うことで、確認作業の効率が大幅に改善される見込みです。これにより、業務コストの削減と設置精度の向上が期待されています。

AI開発の進捗と今後の展望

実証実験が成功を収めると、AI技術とBLASシステムを連携させ、順次現場での運用が始まる予定です。今後は、Airionとベイシスの協力関係を深め、他の分野やシステムへのAI技術の応用も視野に入れています。この取り組みにより、業界全体での革新が促進され、持続可能な社会の実現に寄与することが目標です。

企業の理念とサービス内容

ベイシス株式会社は、「ICTで世の中をもっと便利に」という理念のもと、デジタル社会におけるインフラ構築を行っています。通信や電力、ガスなどの分野において、通信インフラの設計や施工から保守サービスまで幅広い業務を展開しています。また、IoT機器の設置に関して困っている方には、同社のプラットフォーム「スマセッチ」を利用することで、設置や施工の効率化を図ることができます。

一方、Airion株式会社も製造業向けに特化したAIソリューションを提供しています。特に画像処理技術においては、同社のCTOである大熊氏が専門的な知見を持ち、東京大学内でも指導を行っています。AI技術は、製品開発から製造までの各段階での効率化に寄与し、現場の課題解決に向けて貢献しています。興味のある方は、各社のウェブサイトからさらなる情報を得ることができます。

このAI技術の導入によって、インフラ業界全体が大きな革新を迎えることが期待されており、その結果、より高品質で持続可能な社会の実現へとつながることでしょう。