セイコーエプソン株式会社がSceneの『Issues』を採用し業務効率化
セイコーエプソン株式会社が、Scene株式会社のオンラインDRツール『Issues』を使用した新たな業務改善を発表しました。これにより、自動化設備の設計レビュー業務にかかる工数を50%も削減し、後工程での手戻りを10%減少させることができました。この取り組みの背景には、製造業における効率的なデータ管理と、設計過程でのコミュニケーションの向上を目指すビジョンがあります。
導入前の課題
セイコーエプソンは、設計レビューの段階でいくつかの課題に直面していました。具体的には、全てのメンバーが3D CADを持っていないことや、データの容量によって3Dデータを開くのに膨大な時間がかかるため、確認作業がスムーズに進まないという問題です。さらに、物理的なレビュー会議では、必要なメンバーを集めることが依然として難しく、限られた時間内にフィードバックを集約することも大きな課題となっていました。
これらの問題により、後工程で設計の不備が発覚し、手戻りが重なり、プロジェクトの進行に影響を及ぼしていました。また、口頭での議論が多く、結果が文書化されないため、決定に至る過程が不明確で、課題への対応が行き届かないリスクもあったのです。
導入後の効果
『Issues』を導入したことにより、セイコーエプソンは大きな変化を体験しています。特に、設計レビュー業務の工数が50%削減され、物品の手配や人件費を含むコストも約10%削減される見込みです。これにより、自動化設備の導入スピードが向上し、競争力の強化にも繋がっています。
また、業務の並列化が実現でき、将来的な設計において過去のデータを簡単に活用することが可能になりました。これらの改善は、組織内での意識改革にも寄与しているといいます。現場からのフィードバックをもとに、さらに蓄積された知見を活用し、未来のプロジェクトにおけるコスト削減効果が期待されています。
Scene株式会社の『Issues』とは
『Issues』は、製造業に特化した課題追跡・管理ツールです。このツールでは、製品の3D CADデータや図面データを関係者間で直感的に共有でき、指摘や議論をデータ上に直接書き込むことが可能です。これにより、設計部門や製造部門、メンテナンス部門からの課題を効率的に収集し、一元管理することができ、過去の議論の履歴も簡単に検索できます。
展示会情報
あなたもぜひ、『Issues』やSceneのデジタルアプリケーション『Scene Workspace』を体験してみてください。今後の展覧会などで、実際のシステムを体感する機会がありますので、お見逃しなく。
- - 展示会名: 第10回 設計・製造ソリューション展 [名古屋]
- - 会期: 2025年4月9日(水)から4月11日(金)
- - 会場: ポートメッセなごや
セイコーエプソンの取り組みは、製造業におけるデジタルトランスフォーメーションの好例とも言えるでしょう。今後の展開にさらなる注目です。