若狭シイラ調査隊
2024-07-12 17:22:24

小浜の未来を担う子どもたちが調査!シイラを通して知る、海と私たちの未来【し~らなかった!若狭シイラ調査隊】

小浜の海でシイラ大調査!未来の海を守るために子どもたちが学んだこと



福井県小浜市で、小浜市立西津小学校の5年生25名が参加するイベント「し~らなかった!若狭シイラ調査隊」が開催されました。このイベントは、一般社団法人福井環境研究開発が主催し、次世代へ豊かで美しい海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環として行われました。

シイラを通してわかる、小浜の海の変化



小浜市は古くから港町として栄え、サバ漁が盛んでした。しかし近年、水温の上昇によりサバの漁獲量は減少し、代わりに暖かい海を好むシイラが増加しています。小浜漁港では、シイラの漁獲量がサワラに次いで2番目に多くなっています。

イベントでは、シイラの生態や歴史、漁業について学び、地球温暖化が小浜の海に及ぼす影響について考察しました。

専門家から学ぶ、シイラの真実



1日目は、若狭高校海洋学科の生徒による講義からスタート。若狭湾の環境やシイラの生態、美味しい食べ方などをクイズを交えながら楽しく教えてもらいました。

続いて、海の食に関するスペシャリストである若狭高校実習教諭の新谷勝利先生から、シイラの知られざる真実について学びました。

シイラは古くから「死人魚」と呼ばれ、傷みやすく、加工しにくい魚として、地元ではあまり食べられていませんでした。しかし、ハワイでは高級魚「マヒマヒ」として愛され、九州などでは神事や祝い事に使われるなど、地域によって評価が大きく異なることを知りました。

漁師さんから直接学ぶ、シイラ漁の現場



宇久漁港では、小浜市漁業協同組合の代表理事組合長である浦谷敏晴さんから、シイラ漁について教えてもらいました。

シイラは主に定置網漁で漁獲されます。参加者は漁船に乗り、定置網漁の現場を見学。沖合でシイラの特徴をスケッチし、その大きさと力強さに驚嘆しました。

地球温暖化がもたらす影響



午後は、福井県立大学かつみキャンパスに移り、海洋生物資源学部の富永教授から、シイラの生態や海の環境変化について学びました。

近年の気候変動による海面水温や水位の上昇が、海洋生態系に大きな影響を与えていることをグラフを交えながら説明されました。

地球温暖化対策として、海洋生態系に取り込まれた炭素である「ブルーカーボン」が注目されていることも学びました。

未来の海を守るために、子どもたちが考えたこと



1日目の最後は、学校生活で排出されるCO2とその削減に向けた解決策をグループで話し合い、発表しました。

「自分たちができることは何か」を真剣に考える子どもたちの姿が印象的でした。

海の生き物と触れ合い、若狭湾の豊かさを実感



2日目は、阿納海水浴場で、生き物観察のスペシャリストである渡辺幸太さんから、若狭湾の生き物について学びました。

堤防から網で生き物をすくい、観察しました。多種多様な海の生き物に目を輝かせる子どもたちの姿は、まさに未来の海を守る希望を感じさせました。

しかし、地球温暖化などの環境変化により、ウニが増加し、藻場が荒廃する「磯焼け問題」も深刻化していることを学びました。

シイラをさばいて、おいしさを実感



ワークショップでは、シイラのさばき方を体験しました。初めての経験に戸惑いながらも、先生方のサポートを受けながら、全員がシイラをさばき、焼き上げたシイラのソテーを味わいました。

「やわらかくて食べやすい」「おいしい!」と、子どもたちは、自分でさばいたシイラの美味しさに大満足でした。

未来へのアクション



2日間を通して、シイラと小浜の海について深く学んだ子どもたちは、未来の海を守るために、自分たちができることを考えました。

「ごみを海に捨てない」「命に感謝して食べよう」など、一人ひとりができることをシイラ型のシールに書き込み、シイラ調査隊アクションパネルを作成しました。

最後に、2日間の学びの成果を小浜市教育長に発表しました。「物や資源を大切にする」「CO2を減らすために節電する」「シイラの魅力を広める」など、子どもたちは緊張しながらも、自分たちのアクションを堂々と伝えました。

これからも続く、若狭シイラ調査隊の挑戦



若狭シイラ調査隊は、この秋に、シイラを使った商品を開発し、小浜の海の豊かさを全国に発信する予定です。

今回のイベントを通して、子どもたちは、海の環境問題や食の大切さ、そして地域の魅力について学びました。

若狭シイラ調査隊は、これからも、未来の海を守るために、様々な活動を続けていく予定です。

参加者からの声



海ではCO2が原因で獲れる魚が変わってしまっていることにびっくりした。
シイラって評価が低いけれど、今回いろんな料理を出してもらっておいしかった。
シイラは死人魚って言われているけれど、すごくおいしかったから知らない人たちにも知ってほしい。
外国では食べられているから、地元でも食べたくなるにはどうしたらいいか考えたい。

団体概要



一般社団法人福井環境研究開発

URL: https://fukui.uminohi.jp/

活動内容: 福井県の海は、北前船などの海上交通の要衝として古くから栄えてきました。また、寒流と暖流が交わる福井県沖は越前がにや若狭ガレイなど海産物の宝庫です。一般社団法人福井環境研究開発では、海に親しみ、大切にする心を育てる運動を進めています。

日本財団「海と日本プロジェクト」

URL: https://uminohi.jp/

日本人の暮らしを支え、心の安らぎやワクワク、ひらめきを与えてくれる海。海で進行している環境の悪化などの現状を、子どもたちをはじめ全国の人が「自分ごと」としてとらえ、海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げていくため、オールジャパンで推進するプロジェクトです。

まとめ



「し~らなかった!若狭シイラ調査隊」は、子どもたちが海と向き合い、未来を考える貴重な機会となりました。シイラという魚を通して、小浜の海の変化や課題を知り、自分たちができることを考え、行動に移すきっかけになったと言えるでしょう。

若狭シイラ調査隊の活動は、これからも注目していきたいものです。


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