日本がリードするOECD地域政策閣僚会合でデジタル都市の未来を議論

日本がリードするOECD地域政策閣僚会合

2023年5月22日、ポーランドのワルシャワにて「OECD地域開発政策委員会(RDPC)第5回閣僚級会合」が行われました。日本からは国土交通省の天河審議官が出席し、副議長として全体会合で国際議論を導く重要な役割を担いました。この会合のテーマは「レジリエントな地域のための地域政策の強化」。これは、各国が今後の地域発展に向けての政策を話し合う重要な場となりました。

会合の目的と議論の内容

OECDの地域開発政策委員会は、各国が直面する都市問題に対し調査・研究を行い、効果的な政策提言を行うことが目的です。本会合では、特にデジタル移行の重要性が強調され、分科会では天河審議官が議長を務めました。ここでは日本の都市モデル「PLATEAU」が取り上げられ、デジタルツイン技術や持続可能な都市政策の適用について多くの国と意見が交わされました。

会議では、各国がどのようにデジタル技術を活用し、地域政策を強化するかについて具体的な議論が行われました。特に、都市の緑地確保、建物の脱炭素化、デジタルツールの導入促進など、さまざまな側面において具体的な成果が求められています。

議長声明と今後の取り組み

会合の最後には、「議長声明」が発表され、デジタルツインを含むさまざまなデジタル戦略の必要性が明確に示されました。これは、未来の都市開発に向けた重要なステップとして認識されています。また、日本の3D都市モデル（PLATEAU）を先進事例として、OECDはデジタルツイン技術を利用した持続可能な都市政策の調査プロジェクトを新たに開始する予定です。

会合の詳細

この会合は2023年の5月19日から20日にかけて、ワルシャワのヒルトンワルシャワシティにて開催されました。天河国土交通審議官をはじめ、三浦大臣官房審議官など日本からの主要な参加者が揃い、積極的に意見を述べました。

OECDの閣僚級会合は約5年に一度開催され、前回は2019年にギリシャ・アテネで行われました。今後、このような国際的な場での議論がさらに進み、地域政策の発展に寄与することが期待されています。

日本が担う役割はますます重要になってきており、デジタル社会への移行においてリーダーシップを発揮することが求められています。この会合を契機に、国際的な協力が一層強化されることが期待されます。