はじめに
就職活動において、企業から発信される情報の信頼性が問われています。シーズアンドグロース株式会社が実施した調査によると、2026年卒の就職活動を行った学生の72.9%が、企業が発信する情報を「実態より良く見せたものである」と認識していることが明らかになりました。また、就職活動中の学生の8割以上が、企業の情報に加えて選考に関与しない第三者からの情報を必要としていると回答しています。これは、学生が自分のキャリアを決める上で、より客観的で多角的な視点を求める傾向を示しています。
調査結果の概要
調査は2026年8月5日から6日の間に、26卒の社会人を対象に行われ、111名が有効回答者として参加しています。主な結果は以下の通りです。
1.
内定承諾に対する迷いや不安
約8割の就活生が内定承諾を決める際に「迷いや不安を感じた」と回答し、その多くが最終選考後にも「この会社が自分に合っているかどうかの確信が持てなかった」と感じています。
2.
決断要因としての企業の誠実なコミュニケーション
内定承諾の際の決め手として「良い面だけでなく大変な面も正直に話してくれたこと」と回答した学生は55.8%に上り、企業の透明性が重要視されています。
3.
採用担当者の本音が就活生のイメージを変える
採用担当者が本音で自社の課題や弱みを話すことが、49.4%の学生が「入社後の自分を具体的にイメージできた」と感じた要因となっており、企業の信頼性向上に寄与しています。
4.
「実態より良く見せた情報」との認識
全体の72.9%が企業からの情報は実態よりも良く見えると考えている一方で、誠実な説明があってもバイアスがかかると感じています。
5.
第三者の声の重要性
8割以上の学生が、企業からの情報だけではなく「選考に関与しない第三者からの情報を望んでいる」と答えており、信頼できる情報源の必要性が浮き彫りとなっています。
なぜ第三者の声が重要なのか
就職活動中の学生が企業情報のバイアスを気にする理由には、自身が選ぶ道に関して慎重になる必要性があるからです。企業の良い面だけを強調する情報は、往々にして就活生に不安を与えます。それに対して、第三者からの客観的な意見や生の声は、入社後のリアルな職場環境を想像させ、安心感を持たせる要素となるでしょう。
今後の展望
企業は、単に自社の情報をアピールするだけでなく、学生に対して包み隠さないコミュニケーションを心掛けることが重要です。それによって、学生が自信を持って内定承諾できる環境づくりが求められます。就職活動の流れが年々変化している中で、企業は学生との距離を縮め、より信頼される存在となることが、今後の採用成功に繋がるだろうと考えられます。
まとめ
現代の就活生は、企業が発信する情報だけでなく、多様な情報源を活用して意思決定を行っています。そのため企業は、透明性のある正直な情報提供を行うことで、学生との信頼関係を構築する必要があります。この調査結果に基づき、今後の採用戦略を見直し、学生が安心して選択できる環境を整えていくことが求められます。