集中力向上に向けたオフィス環境調査
株式会社アーバンプランが実施した「集中できるオフィス環境」に関する調査は、20代から40代の会社員1,014名を対象に行われました。この調査の目的は、効果的に集中できるオフィス環境の実態や改善のためのヒントを探ることです。
集中しやすい時間帯は?
まず、仕事に集中できる時間帯について調べた結果、56.5%が「始業時間~12時」と回答し、午前中が最も集中しやすいと感じていることがわかりました。また、12.1%が「始業時間前」、12.7%が「12時~15時」と続きました。これにより、多くの社員が午前中の時間に業務の効率を感じていることが窺えます。
音環境の影響
次に「仕事に集中できる音環境」についても尋ねました。結果、39.0%が「人の話し声や電話の音が少しある」と回答し、34.7%が「完全に静か」と答えました。このことから、ある程度の賑わいがある方が集中しやすいということも示されました。
自席での集中度
さらに、仕事に集中できる場所を尋ねたところ、71.6%が「オフィスの自席」と回答しました。これは、多くの社員が自分のデスクで作業することで落ち着いて仕事に取り組んでいることを示しています。
集中力を高めるアイテム
調査では、集中力を高めるために使っているアイテムにも触れました。最も多かったのは「ブルーライトカット眼鏡」で、18.5%の回答がありました。次に「ガム(17.6%)」、そして「イヤホン・ヘッドホン(14.9%)」と続きました。これらのアイテムは、視覚や聴覚にかかる負担の軽減を目的として使われているようです。
固定席とフリーアドレスの影響
調査の中で「現在のオフィススタイル」として、68.2%が「固定席」と回答しました。一方、21.8%が「フリーアドレス」での勤務としています。オフィス内の集中力向上のためには、これらのスタイルがどのように影響を与えているのか分析することも重要です。
固定席の社員が集中力が続かない要因として53.6%が「周囲の騒音が多い」、24.2%が「温度や湿度が快適ではない」と回答しました。逆にフリーアドレスの会社員は「人の出入りが激しい(27.4%)」という回答が目立ちました。
集中力低下時の対処法
集中力が続かない場合の対処法についても調査しました。具体的には、環境を変えたり一時的に席を離れることが多いようです。「席を立って深呼吸」が非常に多く、多くの人が意識的にリフレッシュを図ろうとしていることが分かりました。
今後のオフィス設備の必要性
最後に、集中力向上のために求められるオフィス設備について尋ねたところ、固定席の社員が特に求めるのは「レイアウトの変更」や「デスク・椅子の変更」、そして「集中スペースや個室の設置」といった意見が寄せられました。フリーアドレスの方は「集中スペースや個室」が最も多い要望で、仕事環境の柔軟性が求められる時代が訪れています。
今回の調査から、仕事における集中力向上には、適切な時間帯の活用や音環境、そしてオフィスのレイアウトを見直すことが重要だということが明らかになりました。この調査結果を踏まえ、企業には社員が集中できる環境を整えることが求められるでしょう。