次のキャリアを見据えた転職活動の実態
レバレジーズ株式会社が運営する「ハタラクティブ」は、20代と40代の正社員1,335名を対象にした転職活動に関する実態調査を実施しました。この調査の結果、約6割の人々が現在の転職活動を「次のキャリアを見据えた行動」として捉えていることが分かりました。特に、20代と40代においては「転職顕在層」と「転職潜在層」に大きな関心が寄せられています。
調査結果の概要
調査によれば、20代の約7.8%、40代の5.8%が現在転職活動を行っている「転職顕在層」であり、その一方で20代の約3人に1人が情報収集をしている「転職潜在層」として認識されています。また、40代では約4人に1人が転職を計画していると回答しました。この傾向から、定年まで企業に留まるという意識は低下していることが伺えます。
なぜ市場価値を意識するのか
さらに調査結果によると、約7割の回答者が自身の「市場価値」を調査したと答えています。特に、20代も40代も共に高い意識を持っており、そのアプローチとして「転職サイトへの登録」や「転職エージェントの利用」が多く見られます。
最近では、ダイレクトリクルーティングサービスが普及しており、求職者が直接企業からスカウトを受ける機会が増えています。このようなサービスを利用することで市場価値を把握しやすく、再販価値、つまり「リセールバリュー」にも影響を及ぼしています。
若者たちのリセールバリュー意識
「リセールバリュー」という言葉について、調査を通じて20代の約21.8%、40代の約26.3%が言葉を知っていると回答しました。最近のフリマアプリやリユースショップの普及により、特に20代では消費行動において「リセールバリュー」を重視する傾向が見受けられます。これは、転職市場でも同様に、自身の再販価値を意識する若者が増えていることを示しています。
ハタラクティブの取り組みと課題
ハタラクティブの事業責任者である後藤祐介氏は、「転職活動は市場価値の向上を目指す動きへと変化している」と述べています。特に、特定の市場で高いオファーを得るだけでなく、多様な市場や企業から求められるスキルを身につけようとする意欲が高まっています。
企業側はこの流れに対応するために、長期的に働きやすい職場環境を整えると同時に、社外からも評価されやすいスキルを身につけられる仕組みを提供することが求められています。これからの時代においては、若者のキャリア形成を支援する取り組みがますます重要となっていくことでしょう。
まとめ
今回の調査結果は、転職活動が単なる仕事探し以上の意味を持ち、次のキャリアへのステップを意識した行動であることを浮き彫りにしました。特に若者たちが自身の「市場価値」を向上させるための取り組みが進行中であり、この流れは今後も続くと予想されます。企業はこれに応えられるよう、魅力的な職場環境作りに取り組む必要があります。