日本の最先端眼科治療をベトナムに広げる新提携

2023年の秋、Tomorrow Medical株式会社とVisionLab株式会社は、ベトナムにおける眼科近視治療の普及を目指す提携を発表しました。この提携は、日本の最先端技術をベトナム市場に導入し、現地の医療機関での実施に向けた重要なステップとなります。

提携の目的と内容

両社は、ベトナム国内での眼科治療技術の専門性を活かし、特にICL（眼内コンタクトレンズ）とレーシック技術の導入支援を行うことに焦点を当てています。Tomorrow Medicalは、豊富な現地の医療知識とパートナーシップを活用し、最先端の眼科治療が導入可能な医療機関を選定します。一方、VisionLabは、導入先の医療機関に対して具体的な技術指導と支援を行う役割を担います。特に、ベトナムにおいてICL手術が行える医療機関は非常に限られており、そのためこの技術導入は大変注目されています。

ホンゴック病院との協力

特に注目すべきは、ハノイ市にあるホンゴック病院との協力です。ホンゴック病院は1,000床を超える大規模な総合病院であり、眼科だけでなく内科や外科、小児科など多岐にわたる医療サービスを提供しています。両社はこの病院との間に基本合意を結び、具体的な技術支援の内容に向けての協議を開始しました。

この提携により、ホンゴック病院でのレーシック技術やICL手術の導入が急速に進むことが期待されます。

日本での研修プログラムと現地支援

また、両社は医療従事者向けの研修プログラムも計画しています。日本での研修には手術や診察、検査、カウンセリングの指導が含まれ、ベトナムではインストラクターによる手術指導や現地医師へのテクニックの指導が行われます。このような充実した研修体制によって、医療技術の向上が見込まれるでしょう。

ベトナムの医療事情

ベトナムは近年急速な経済成長を遂げており、人口も約9,946万人に達しています。しかし、医療体制はまだ発展途上であり、医療機関ごとのサービス品質はバラつきがあり、医療に対する国民の信頼が十分でない状況です。このため、多くの患者が都市部の大病院に集中する傾向があります。

そこで、今後はベトナム国内の医療機関での品質の高い眼科治療が受けられるよう、さらなる医療機関の導入を目指していく方針です。また、この取り組みに賛同する医療機関や医師の参加を促す仕組みも構築します。

未来への展望

Tomorrow MedicalとVisionLabは、この提携を通じてベトナムの眼科医療への取り組みを強化し、患者にとって質の高い眼科近視治療を提供することを目指しています。日本の高度な医療技術をベトナムに広げることで、より多くの人々が適切な医療サービスを受けられる未来を築くことを期待しています。