世代間格差が浮き彫り!「全国読書調査2024年版」が明らかにする読書トレンド
「人は変われる!を証明する。」をスローガンに掲げる、学習支援メディア「スタディチェーン」が実施した「世代別全国読書調査2024年版」の結果が公開されました。本調査は、全国47都道府県の10代から50代までの1450名を対象に、読書に関する意識や行動を調査したものです。2019年に行った同調査との比較を通して、5年間で変化した読書トレンドが見えてきました。
10代と50代で読書頻度に大きな差
調査結果によると、10代の6割が全く読書をしないと回答しました。一方、50代では3人に2人が読書をしているという結果に。世代間で読書頻度に大きな差があることが明らかになりました。
10代では、読書の機会が学校での読書感想文作成などに限定されている点が影響していると考えられます。一方、社会人になると仕事や資格取得などの目的で読書をする機会が増える傾向が見られます。
電子書籍の利用増加はコロナ禍の影響か?
調査では、全体の4人に1人が読書する際に電子書籍を利用していることも判明しました。これは2019年の調査と比較して3.2%増加しています。
電子書籍の普及は、コロナ禍によるリモートワークやオンライン学習の増加が影響している可能性があります。移動時間の短縮や家事育児との両立がしやすくなったことで、読書時間を持つ人が増えたと推測されます。
読書習慣は幼少期からの影響が大きい?
調査では、幼少期に親と一緒に書店に行って本を選んだ経験があるかどうかを調査しました。その結果、10代とそれ以外の世代で20%近くの差が見られました。
近年、インターネットや電子書籍の普及により、親子で書店へ行く機会が減っていることが考えられます。幼少期からの読書経験は、将来の読書習慣に大きな影響を与える可能性が示唆されました。
読書は自己成長のためのツールとして認識されている
読書をする理由として、「自分自身の成長」や「知識向上」といった能力向上を目的とする回答が多数を占めました。読書する本のジャンルも、ビジネス・経済本や自己啓発本が人気です。
一方で、「小説」や「単純に好きだから」といった、読書そのものを楽しむ理由も根強く存在しています。読書離れが叫ばれる中、読書を文化として楽しむ層も依然として多いことがわかりました。
今後の読書トレンド
本調査の結果から、世代間格差やコロナ禍の影響など、様々な要因が読書習慣に影響を与えていることがわかりました。今後、電子書籍のさらなる普及や、読書の楽しさを伝える取り組みが重要になってくるでしょう。