新たなリースモデルの登場
国内の物流業界では常に需給に変化が生じており、2024年以降には物流2024年問題や電気自動車(EV)シフトによる新車納期の遅延から、中古トラックに対する需要が急増しています。そんな中、AIストーム株式会社は、新たにはじめた相対型の中古トラックリースサービスで、業界に新風を吹き込む取り組みを発表しました。
このサービスは、物流・建設・移動販売など多様な業態を対象に、個別のニーズに合わせたカスタマイズを施すことで、柔軟な対応が可能です。AIストームがこれまでに蓄積してきたトラック販売やリースのノウハウを武器に、車両選定からメンテナンス、さらには使用後の売却支援までをワンストップでサポートしています。
市場の変化
近年、特に気になるのがファイナンス環境の硬直化です。従来のリース期間や残価設定はあまりにも画一的であり、業種ごとの稼働率の変動に対応しきれないという問題があります。これを解消するために、AIストームは「動的リース料」算出のための独自エンジンを導入しています。具体的には、毎日更新される市場の価格データ、車両歴と稼働の想定、そしてAIによる需給予測を掛け合わせて、各契約毎に最適なリース料金を提示します。
リースサービスの特徴
この新たな中古トラックリースサービスには、以下のような特徴があります。
- - AIダイナミックプライシング: 90万件以上のオークションや小売相場のデータを基に、時間単位で公正価格をリコメンドします。
- - マルチリース・フリート最適化: 保有台数を柔軟に調整できるフリート事業者向けに、月次で車両数や種類の変更が自由に行えます。
- - リセール・カーボン可視化: 契約終了後においても、AIがサポートしながら売却を支援。また、残存価値やCO₂排出量の削減効果についてもレポートします。
- - 節税・資産運用のサポート: トラックファンドと相対型の所有者向けに、トラックの販売と運用委託を組み合わせる手法で、資産形成と節税の同時実現を図ります。
未来への道
今後の展望として、2025年内に500台の車両在庫プールを整備し、全国に8つの拠点を展開する計画があります。また、2026年にはEVトラックやFCトラックに対する「バッテリー残価連動リース」を提供することを目指しています。さらに、AIを活用した需給予測や配車最適化のSaaS(サービスとしてのソフトウェア)の開発も進めており、サプライチェーン全体でのCO₂削減にも寄与する方針です。
企業情報
AIストーム株式会社は、東京都千代田区に本社を置き、AI関連事業やトラックのリース・販売に取り組んでいます。代表の今井俊夫氏のもと、創造的なビジネスモデルを構築し続けています。消費者のニーズに応じた新たなサービスを提供し続け、業界の進化をリードする存在となることを目指しています。