膀胱癌治療薬治験開始
2023-07-19 17:18:35
大阪大学が膀胱癌治療薬の医師主導治験を開始!新たな希望の光
膀胱癌治療薬の新しい一歩
大阪大学大学院医学研究科の河嶋厚成講師が率いる研究チームが、膀胱癌治療に新たな道を切り開こうとしています。今回、筋層非浸潤性膀胱癌(NMIBC)に対する新たな治療薬の開発を目指す医師主導治験が、大阪大学医学部付属病院で開始されました。治験の対象となるのは、亜塩素酸ナトリウム(開発コード:HM-001)です。この薬剤は、経尿道的膀胱切除術(TURBT)によってがん組織を切除した後に膀胱内に注入され、再発を抑制することが期待されています。
治験の二つのパート
本治験は、第Ⅰ相と第Ⅱa相の二つのパートに分かれています。第Ⅰ相試験ではHM-001の安全性を確認し、次の治験で使用する推奨用量を決定します。一方、第Ⅱa相試験では、確定した推奨用量を用いてTURBTから1年後の膀胱癌の非再発率を調べます。この手法が確立されることで、現在の治療薬の課題を改善し、膀胱癌患者の希望が広がることでしょう。
膀胱癌の現状と課題
膀胱癌は特に男性に多く発症し、初診時約70%が筋層非浸潤性のタイプです。これらの直面する大きな問題は再発の高さであり、現在はBCG療法や抗がん剤治療が用いられています。しかし、これらの治療法は刺激が弱く、継続使用が難しいという課題が残ります。新たな治療薬の開発が求められているのです。
背景にある研究
この新たな治療薬の開発には、河嶋講師の研究の他にも、辻川和丈教授による細胞や動物を用いた研究が背景にあります。特に、亜塩素酸ナトリウムのがん細胞の増殖抑制という成果があり、これが株式会社HOISTによって引き継がれ、さらなる有効性と安全性の確認が進められています。治療薬はGMP基準に準拠して製造されており、信頼性も高いものとされています。
MA-T工業会の活動と未来
医師主導治験が進む中、日本MA-T工業会も今後の活動を強化していく方針です。治療薬の進捗情報や安全性データを会員企業と共有し、医薬品開発に関心のある企業の支援を行います。また、「医薬品WG」の設立が計画されており、これはMA-T™の医薬品分野における研究開発の推進を目的としています。この動きによって、研究と社会実装が加速していくことでしょう。
今後の研究成果が期待される中、膀胱癌患者にとっての新しい希望が生まれることを願っています。治療薬が確立されれば、再発率が低下し、治療の選択肢が広がります。妥協のない研究に進展が遂げられることを祈念します。
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