正社員年収の変化
2015-12-08 18:11:34
正社員平均年収が440万円にダウン、管理部門は上昇傾向に
正社員平均年収の現状と管理部門の動向
2015年の正社員の平均年収は440万円となり、前年に比べて2万円減少したことが明らかとなりました。このダウンは、過去数年の年収推移においても厳しい数字として記録されます。日本の経済全体の回復基調が進展する中での、この結果には注目すべき要因があります。
職種別年収ランキングの動き
全体的な平均年収が減少した一方で、ランキング上位の職種には顕著な変動が見られました。「投資銀行業務」が9年連続でトップを維持し、年収は779万円となっています。この職種は、一貫して企業の資金調達や金融商品取引の中核を担っており、特にグローバルな経済環境での影響を大きく受けています。
続いて、医療関連の職である「MR」が731万円、さらに「経営企画/事業企画」が695万円と、管理部門ながらも競争力のある年収を誇っています。対照的に、「運用(ファンドマネジャー/ディーラー/アナリスト)」は687万円と2位から4位に昇格せず、収入が下がってしまったことが見受けられます。
管理部門の年収上昇
特に注目すべきは、管理部門系の職種である「営業企画」(564万円)が前回比で84万円も上昇したことです。これは、企業がグローバル展開や資金調達に一層力を入れ始めたことと関連していると考えられます。また、「財務」や「不動産企画」もそれぞれ71万円の上昇を見せており、企画/管理系の職が10職種中9職種を占め、年収が50万円以上増加したことが示されています。
業種別年収のトレンド
業種別に見ると、「医薬品メーカー」が694万円で1位に立ち、続いて「投信/投資顧問」が675万円、「医療機器メーカー」が570万円という結果からも分かる通り、医療関連業種の強さが際立っています。
また、成長が著しいのは「ホテル・旅館・宿泊施設」で、44位ながらも396万円という年収を記録し、68万円のアップを果たしました。観光業界の成長は、訪日外国人の増加だけでなく、国内旅行の需要も後押ししており、これが年収上昇に寄与していると考えられます。
経済状況との相関
日本全体の平均年収が横ばいまたは減少傾向にある中、管理部門の年収が上昇していることには、企業の戦略における重要性が反映されています。グローバル化や企業の事業拡大を目的とした投資が進む中、企業はより多くの人材を確保し、効率的な運営を求めています。
全体としての景気回復の兆しが見える中、特定の業種や職種においてはさらなる成長の機会が広がっています。これからの時代、企業が成長を求める一方で、どのようにして人材を育成し、年収を向上させるかがカギとなるでしょう。
会社情報
- 会社名
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パーソルキャリア株式会社
- 住所
- 東京都千代田区丸の内2-4-1丸の内ビルディング27階
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