廃棄物管理の革新
2020-05-28 11:03:40

荏原環境プラントとハイボットの提携で未来の廃棄物管理を革新

荏原環境プラントとハイボットが提携



荏原環境プラントは、荏原グループの一員として環境プラント事業を展開しており、廃棄物処理施設の設計から運営まで幅広い分野で活躍しています。これまでに国内外で400を超える施設を納入しており、その実績は確かなものです。その一方で、同社は固形廃棄物処理施設のボイラ水管の腐食や摩耗などの経年劣化を的確に把握するため、定期的な厚さ測定が求められています。

特に、ボイラ水管の内側から測定するための従来の方法は、まず管を切断する必要があったり、小型センサーを挿入する準備作業が煩雑であるという課題があったのです。この問題を解決すべく、荏原環境プラントは小型ロボットの開発に着手しました。

新たな技術の登場



そこで名乗りを上げたのが、ハイボットです。この企業は、小口径の配管内部での走行が可能な小型ロボットの先進的な技術を持っており、両社は協力して「SQUID(スクイッド)」というロボットを共同開発しました。このロボットは、点検口から水管内に挿入され、自動的にボイラ水管の厚さを測定することができるのです。

昨年の12月には、この稼働実証が成功し、これにより従来必要とされていた切断作業は解消されました。これにより作業の手間が大幅に削減され、資材の削減にもつながりました。結果として、作業従事者の安全性を高め、廃棄物削減という目標も同時に実現することが可能となりました。

さらなる発展へ向けて



この実証実験の成功を受けて、ハイボットは「HiBox」と呼ばれるAIデータプラットフォームを駆使し、ボイラ水管の点検業務における効率化を進めていくとしています。具体的には、高精度な寿命予測診断や点検サービスを提供するRaaS(Robot as a Service)モデルを実施する計画です。

荏原環境プラントとの資本業務提携により、彼らは固形廃棄物処理施設におけるより高度な運営を目指すとともに、持続可能な社会の実現にも寄与していきたいとしています。

代表者のコメント



荏原環境プラントの社長、渡邉良夫氏は次のように述べています。「我が社は固形廃棄物処理施設の建設と運営を中心に事業を行っており、今回のハイボットとの協定により、点検保守のノウハウと先進の技術を融合させて、RaaS領域においても新たな挑戦をして参ります。」

AIデータプラットフォーム「HiBox」



「HiBox」は点検用ロボットの搭載センサーから得たデータを蓄積・分析するプラットフォームで、デジタルツインの生成や故障の予測に活用されます。これにより、遠隔での点検結果の確認も可能となり、作業を効率化する仕組みが整います。すでに多くのグローバル企業と共同で特別な試験が進んでおり、実用化は近いとされています。

最後に



どちらの企業も、持続可能な社会の実現を目指して、一歩一歩着実に進んでいます。ハイボットの新たなロボティクス技術と荏原環境プラントの経験を融合したことで、廃棄物管理の領域に新たな革命が訪れるのは間違いありません。

会社情報

会社名
株式会社ハイボット
住所
東京都品川区北品川5丁目9番15号渡辺コーポレーションビル4F
電話番号

トピックス(経済)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。